2022 Fiscal Year Research-status Report
坑井温度プロファイルによる日本周辺の地表面温度履歴の解明
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20K04117
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
田中 明子 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 研究グループ長 (40357455)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 地表面温度披瀝 / 坑井温度プロファイル / 地殻熱流量 / 熱伝導率 / 温度勾配 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は, ・坑井気候学による日本の地表面の温度変動披瀝復元 ・坑井温度プロファイル・地殻熱流量・熱伝導率などのデータベースのアップデートとその公開 を同時並行的に実施することにより,日本周辺域における地表面の温度変動を定量的に高精度で評価することを目指す.それにより,グローバルな地表面の温度変動披瀝復元や気候予測モデルの高度化に資することを図るものである. 2022/6/19-22 までドイツ・ポツダムにおいて,現在,国際的な地殻熱流量のコンパイルなどをリードしている GFZ (ドイツ地球科学研究センターヘルムホルツセンター) が主催する “第7回地殻熱熱流とリソフフェスの熱構造に関する国際会議 (https://ihfc-iugg.org/meetings/2022-potsdam)” において,最新の当該分野の情報を収集し,日本周辺域における地表面温度に関する研究発表を行った.また,データベースの品質保証に関してのビジネス会合に参加し,今後の方針に関して議論を実施し,共著論文 (投稿中) の骨子やスケジュールなどについても確認することができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
地殻熱流量のデータベースや熱伝導率を含む熱物性値に関する国際会議が当初の予定から2年程度遅れて2022 年 6 月に対面で実施された.対面会議を実施することにより,オンライン会議などでは困難であった詳細な議論が可能となり,今後の方向性が明らかになるなど,おおむね順調に進展していると考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
地殻熱流量・熱伝導率などのデータベースに関しては,”国際熱流量委員会” の活動を通じるだけではなく,文献調査なども実施することにより,引き続きアップデートに努める. 一方,坑井気候学に関しては,温度変動披瀝のインバージョン解析を実施し,日本周辺の地表面の温度変動を定量的に評価する.
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Causes of Carryover |
当初参加を予定していた国際会議がようやく開催され,それらの議論を元に進めることが可能となった成果を,2023 年 7 月に開催予定の国際学会の参加費用として,使用を予定している.
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Research Products
(1 results)