2021 Fiscal Year Research-status Report
Mammalian faunal transition in Asia during the Early Cretaceous: The rise of eutherians and the establishment of the 'Late Cretaceous-type' fauna
Project/Area Number |
20K04150
|
Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
楠橋 直 愛媛大学, 理工学研究科(理学系), 准教授 (70567479)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 哺乳類化石 / 中生代 / 白亜紀 / 東アジア |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウィルス感染拡大の影響で,前年度から引き続き,海外渡航ができなかった上に国内移動も制限されていたことや,大学における担当授業・実習の方法やスケジュールを大幅に変更することを余儀なくされ,その準備に忙殺されたこともあり,本来予定していた調査・研究は遂行することができなかった.本研究課題では,中国での調査や,主に中国の標本を扱った研究をおこなう予定だったため,海外渡航ができない状況下では,実施計画通りに研究を進めることはできない.しかし,制限が緩和されれば国内移動は比較的しやすくなるため,現在のような状況が続く間に,国内の標本に重点を移した研究をまず先に進めることにし,まずは借り出し中の国内標本についてクリーニング作業を進めると同時に,他機関等でクリーニングが可能な標本についてはクリーニングを依頼した.また,国内外の他機関に赴いて実際の標本観察ができない間でも,マイクロCTデータがあればある程度の研究は可能になるため,これまではやはり他機関へ赴いておこなっていたマイクロCTデータを用いた解析を場所を問わずにおこなうことができるようにするための,解析ソフトウェアでの作業が可能なラップトップ型パソコンの準備とソフトウェアの導入など,制限された状況下でも少しでも研究を実施できるように準備を進めた.これまでに,制限が少しでも緩和されれば,少なくとも国内の標本に関する調査・研究は十分進められる体制は整った.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究課題が採択された一昨年度以来,新型コロナウィルス感染拡大の影響で,本来予定していた海外渡航ができない状況が続いている上,国内移動も制限されているため.また,大学での授業・実習の大幅な変更により,その対応に予定よりも多くの時間を割かなければならなくなったため.特に初年度であった一昨年度にほとんど何もできなかったので,研究進捗は大幅に遅れている.同様の状況下でも昨年度は研究方針を微修正するなどして少しは研究を進めることができたが,当初の研究予定からは遅れた状況が続いている.
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究課題では本来中国での調査や中国の標本を主に扱う研究を予定していたが,中国で十分な調査・研究が可能になるまで状況が改善するのがいつになるのか不明なため,それが困難な間は国内の標本を扱った研究をまず進めるよう,研究計画を変更することにした.昨年度からその準備を進めており,国内標本の少なくとも大部分については,十分に研究を進められる目途はついている.今後は状況をみながら,他機関に赴いて標本観察,マイクロCTスキャンをおこなうとともに,必要に応じて標本の借り出しをおこなうことで,国内標本の調査を進める予定である.また,中国はもちろんのこと,比較標本観察も含めて,海外渡航が可能になったらいつでも予定を立てられるよう,海外の研究者との連絡も引き続き継続していきたい.
|
Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染拡大の影響で,初年度に予定していた研究がおこなえなかったことと,昨年度の研究計画も修正したため.また,基金型であることもあり,可能になり次第,本来予定していた海外渡航を実施できるよう,支出をできるだけ抑えているため.
|