2021 Fiscal Year Research-status Report
Defect Behavior in Mg Alloys with High-accuracy Machine-learning Interatomic Potentials
Project/Area Number |
20K04175
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
松中 大介 信州大学, 学術研究院工学系, 教授 (60403151)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 機械学習 / 第一原理計算 / 原子間ポテンシャル / ニューラルネットワーク / マグネシウム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,機械学習を援用して人工ニューラルネットワーク(ANN)の枠組みに基づく高精度な原子間ポテンシャルを開発し,各変形モードを担う種々の欠陥の挙動における合金元素の効果を解明する.2021年度は,前年度に開発したチェビシェフ多項式記述子に基づく母相の純MgのANNポテンシャルから2元系合金への拡張を実施した.2元系Mg-X合金として,Mg-Y,Mg-Ca,Mg-Al,Mg-Znを対象としANN原子間ポテンシャルを作成した.ANNの学習におけるリファレンスデータとして,母相のMgの各種構造に対する第一原理計算の結果を約1万3千個,各合金系の構造に対する第一原理計算の結果を約1万4千個用意し,ANNパラメーターの最適化を行った.訓練過程の中からMAEが0.6meV/atom以下のANN原子間ポテンシャルを選定し,それらの性能を評価した.Mgの各弾性定数については誤差が1割以下まで再現できることを確認した.また,Mgの各すべり系の一般化積層欠陥エネルギーを評価し,すべり面内の剛体的変位だけなくすべり面間距離の変化を考慮したリファレンスデータを追加することにより,全ての合金系で各すべり系に対する合金元素の効果をおおむね表現できることが確認できた.また,作成したANN原子間ポテンシャルを用いて底面転位と合金元素との相互作用を解析したところ, Alは底面転位の拡張させたままであるのに対してYは底面転位を収縮させる振る舞いが先行研究の第一原理計算の結果と一致して再現することができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の実施に対してコロナ禍の影響があったが,オンライン会議システムを活用することで国内外の研究者との議論を行うなどの対応により,当初の計画をおおむね実施することができている.
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Strategy for Future Research Activity |
ほぼ当初予定した計画を進めることができており,引き続き研究計画に沿った研究項目を遂行していきたいと考えている.具体的には,開発したMg合金系のANNポテンシャルを用いて,底面転位に加えて,錐面c+a転位との相互作用や変形双晶との相互作用の解析を進める.また,Mg合金系のANNポテンシャルの精度に関して新たに検討の必要性が見えてきた項目があり,その点についても研究を進めていく.
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響が続いたことで学会等がオンライン実施で,成果発表のための学会旅費や参加費,研究打ち合わせのための旅費などが生じなかったことで次年度使用額が生じた.次年度において対面での学会発表の旅費や論文投稿費用などに活用したいと考えている.
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