2022 Fiscal Year Annual Research Report
Defect Behavior in Mg Alloys with High-accuracy Machine-learning Interatomic Potentials
Project/Area Number |
20K04175
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
松中 大介 信州大学, 学術研究院工学系, 教授 (60403151)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 機械学習 / 第一原理計算 / 原子間ポテンシャル / ニューラルネットワーク / マグネシウム |
Outline of Annual Research Achievements |
マグネシウム(Mg)ではHCP構造に由来して複数の変形モードが塑性変形に関係し,それぞれの変形モードに対する合金元素の効果が機械的性質に顕著に反映される.そこで本研究では,機械学習を援用して人工ニューラルネットワーク(ANN)に基づく高精度な原子間ポテンシャルを開発し,多様な欠陥構造やMgと合金元素との異種原子間相互作用にも適用可能なANN原子間ポテンシャルを用いてそれぞれの変形モードを担う種々の欠陥の挙動とその合金元素の効果を定量的に明らかにすることを目的とする.まず基底関数にチェビシェフ多項式を適用した純MgのANNポテンシャルを開発した.機械学習に必要なリファレンスデータには,弾性変形や積層欠陥などの機械的特性に関連する重要な構造モデルに対する第一原理計算の結果を取り入れ,データの種類によるANNポテンシャルの精度を比較した.弾性定数に加えて,各すべり系の一般化積層欠陥エネルギー曲線,表面エネルギー,粒界エネルギーなども第一原理計算と同等の精度を持つMgのANNポテンシャルを開発することができた.c+a成分を持つ錐面転位の複雑な構造も第一原理計算と良く一致した.次に,2元系Mg-X合金として,Mg-Y,Mg-Ca,Mg-Al,Mg-Znを対象とし,ANNポテンシャルを作成した.合金系においては,すべり面内の剛体的変位だけなく,Mgと合金元素との原子半径差による原子面間隔の変化を考慮したリファレンスデータを追加することにより,全ての合金系で各すべり系の一般化積層欠陥エネルギーをおおむね表現するANNポテンシャルの開発に成功した.得られたANNポテンシャルを用いて底面転位と合金元素との交互作用を解析し,転位の拡張に対する合金元素の影響について先行研究の第一原理計算の結果を再現することができた.
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Research Products
(5 results)