2020 Fiscal Year Research-status Report
精密測定室外でも使える機械部品群の光干渉を応用する3次元高精度形状計測技術の研究
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20K04196
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Research Institution | Komatsu University |
Principal Investigator |
安達 正明 公立小松大学, 生産システム科学部, 教授 (50212519)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 等価波長 / 段差計測 / 波長シフト / 位相抽出 / 粗面 / 干渉計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
レーザー波長の可変幅が780nmから20nm以上あり,光出力が70mWとなるシングルモードレーザー光源を設置した.この発振波長を形状計測用PCから制御するためのプログラムライブラリーを利用し,形状計測プログラムから波長を変えるソフトウエアを作成した.そして,波長を変えながら干渉画像を撮影できるようにした.さらに,レーザー発振波長域で反射率が特に低い,ミラーやレンズも入手し干渉計に組み込んだ.一方,形状計測精度を評価するための厚みが1001μmから1009μmのブロックゲージも入手して,それを横方向にずらして積み重ね,最高高さが9045μmとなる9段の段差を作り測定対象物体とした. この装置で,レーザー波長を778.20nm, 778.22nm, 778.29nm, 778.55nm, 779.40nm, 781.00nm,784.35nm, 789.00nm, 795.00nmと変えながら各波長で位相シフトしながら干渉像を60枚取り込み,9波長でのスペックル位相を抽出した.次に,8種の等価波長(30.281mm, 6.73mm, 1.73mm, 0.505mm, 0.217mm, 0.099mm, 0.059mm, 0.037mm)での位相縞画像を計算した.最も長い等価波長による位相情報から次に長い等価波長の位相縞の縞次数を抽出して位相をアンラップし,それを使いその次に長い等価波長の位相縞画像の位相をアンラップし,さらに短い等価波長へとアンラップし,最も短い等価波長(0.037mm)の位相縞画像までアンラップした. 等価波長37μmでの位相情報から,高さ情報を抽出すれば十分に1μmくらいの精度が得られると推測した.しかし,等価波長37μmでの位相情報はかなり雑音強度が大きく,形状計測精度は数μm止まりであった.この雑音強度の増大原因を現在探求中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
波長変更幅が20nm以上のレーザー光源を入手し,その発振波長を計測用PCからリアルタイムに制御できた.また,レーザー光源は使用波長域ではシングルモードであることを実験データから確認できており,また,位相抽出結果もそれを裏付ける8種の等価波長別の位相縞マップを得ている.故に概ね,順調に進展していると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
等価波長37μmでの位相情報は,他のより長い等価波長での位相情報と比較するとかなり雑音強度が大きく,最も高精度な形状情報を与える等価波長37μmでの位相情報をそのまま用いると形状計測精度は数μmとなった.この雑音強度が増大してしまう原因を現在調査探求中である. 現時点で考えられる原因理由は以下である.レーザー波長を大きく変えると,カメラの1画素が捉える物体面中に光路差があると,波長変更に伴って1画素内の位相分布に変化が発生する可能性が出てくる.測定対象が鏡面であり,鏡面反射光を用いる場合は1画素内に光路差の違いはないが,傾斜する粗面を対象に形状測定しようとして光干渉を利用する場合は1画素内に存在する光路差の違いは避けられない. そこで,測定対象の傾斜(傾斜に伴い,1画素が捉える物体面中の光路差は大きくなる)と,カメラ画素の大きさ,そして等価波長37μmでの位相情報における雑音強度の関係を詳しく調べ,雑音強度が増大する原因を追求したい.また,この現象を詳しく分析して,解決方法を探りたい.
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