2022 Fiscal Year Annual Research Report
単結晶チタンの切削現象の解明と集合組織を有する圧延チタン合金の切削性改善
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20K04197
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| Research Institution | Ashikaga University |
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Principal Investigator |
田村 昌一 足利大学, 工学部, 教授 (80641951)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鏑木 哲志 群馬県立産業技術センター, その他部局等, 係長 (20522379)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 圧延チタン合金 / 切削力 / 切りくず / せん断変形 / 結晶方位 / 異方性 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
チタン合金の主要な結晶構造である六方最密構造は、すべり系が少なく、切削加工が困難な材料として知られています。また、圧延されたチタン合金は、一方向に強い塑性加工が施されたことで結晶方位に異方性が生じ、圧延方向に対する切削方向の相対的な角度が変わると、切削力や切りくず生成、仕上げ面などに異方性の影響が現れます。回転工具による圧延チタン合金の切削では、切削方向が圧延方向に対して周期的に変化するため、工具の振動による欠損などを引き起こすことがあります。本研究では、圧延チタン合金の切削異方性について解明し、切削性の改善を図ることを目標に取り組みました。
令和2年度では、切削特性の異方性について結晶方位の関係に着目し、単結晶チタン合金の微細切削特性を調査し、主たる変形機構についての知見を得ました。令和3年度では、圧延チタン合金の切削力や切りくず生成の異方性について、単結晶チタンの切削異方性と比較調査を行いました。その結果、異方性の影響は小さくなりましたが、圧延チタン合金においても切りくず生成はすべり系の方向が要因であることを示しました。さらに、圧延方向に切削するときはすべり方向に切削するため、低い切削力で加工品質が向上することが示されました。
令和4年度では、エンドミルを用いて圧延チタン合金の溝切削を実施し、切削特性の異方性を調査しました。エンドミル切削過程では、工具回転によって切削方向が圧延方向に対して相対的に変化し、切削厚さも周期的に変化します。エンドミルを圧延方向に送る場合、最大切削力が最も大きくなり、圧延方向に垂直にエンドミルを送ると切削力が小さくなることが示されました。これらの結果は、過去の基礎実験の知見と一致しました。
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