2020 Fiscal Year Research-status Report
Sophistication of air turbine-driven aerostatic spindle and improvement of the performance of planetary milling
Project/Area Number |
20K04203
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology |
Principal Investigator |
加藤 友規 福岡工業大学, 工学部, 准教授 (20390429)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 静圧エアスピンドル / MRダンパ / ホールセンサ / 圧力制御 / 回転数制御 / 外乱オブザーバ / 剛性制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,空気圧サーボの制御技術を応用して,主に超精密加工に用いられるエアタービンスピンドルの高機能化と,それによる切削加工の高精度・高効率化を実現することを目標としているが、2020年度の研究実績の概要は次の通りである。 1)「ホール素子によるセンサとMR可変ダンパを用いたエアタービンスピンドルの回転制御とそれによる生産加工装置の高機能化」については、低回転域はホール素子を用いた高分解能アクティブセンサ、高回転域は光電変換型センサとする非接触式の回転計計測ユニットを試作し、スピンドルに設置した。回線数を測定する実験を行った結果、低回転速度領域(数rpm)~高回転速度領域(数万rpm)において、良好な測定結果を確認した。また、MRダンパと減速ギアを組み込んだスピンドルを設計し、製作を進めている。 2)「自公転ミーリングユニットのエアスピンドルの剛性・回転数の制御」については、エアタービンスピンドルの静圧軸受供給圧力を高速かつ精密に制御することで主軸位置と剛性を制御する手法を検討し、その応用として砥粒加工のための空気静圧軸受のコンプライアンス制御(主軸位置と剛性の制御)を試みた。その結果、主軸位置と剛性の制御については、講義の押込み量の変化が生じても力を一定値に保てることが確認された。また、3000rpmの低い回転数で空転する主軸を真鍮ブロックに工具が押付けるような条件下でも、力が小さく抑えられた結果として、回転が止まらずに接触(加工)し続けられることが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に照らすとおおむね順調に進んでいる。ただし、コロナ禍の影響で、大学の実験室の利用時間に制限が生じ、研究を遂行する博士課程の留学生の入国が約9カ月遅れ、実験施設(長崎大学)やスピンドル製作に関与する企業への出張が制限されるなど、研究を妨げる要因が大変多かった。そのため、2021年度からの研究計画である自公転ミーリングへの適用に向けて、今後ペースを上げる必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
1)「ホール素子によるセンサとMR可変ダンパを用いたエアタービンスピンドルの回転 制御とそれによる生産加工装置の高機能化」については、工具取り付け側と反対側に非接触回転計ユニットとMR可変ダンパを設置し、ホール素子を用いた粘度センサを用いて粘性を制御する。また、回転制御性能や外力に対する応答や振れ回り等について試験を行い,評価・改善・調整する。 2)「自公転ミーリングユニットのエアスピンドルの剛性・回転数の制御」については、 静圧軸受の剛性の可変化の調整を進めるとともに、自公転ミーリングユニットのエアスピンドルを静圧エアスピンドルに改造し,光電変換方式の非接触型回転計を設置し、上記1)の回転数制御機構を適用する。 上記1)および2)について、ユニットとしての特性(回転性能・振れ回り・剛性等)を評価し,従前のものと比較するとともに、軟質金属の超精密切削加工を行い表面形状を評価する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響で、当初計画していた実験や学会のための出張が制限されたことによる影響である。
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Research Products
(7 results)