2023 Fiscal Year Annual Research Report
非理想モデルを用いた公差解析の開発と総合的品質設計への展開
Project/Area Number |
20K04225
|
Research Institution | Tokyo University of Science, Yamaguchi |
Principal Investigator |
大塚 章正 山陽小野田市立山口東京理科大学, 工学部, 准教授 (90611848)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 幾何偏差 / モデリング / 公差 / 品質 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、前年度に引き続き開発したSkin Model Shapes(以下、疑似モデル)生成法の中にあるランダム化の条件を変更できるよう改良した。これにより、各ウェーブレット係数に対する処理が細分化され、より現実に近い特徴を保持することができる。そしてこの改良手法を詳細に検証した。評価法は前年度と同じである。フライス加工において主に5種類の加工条件(加工パス、工具半径、切削速度)を変化させ、それぞれの条件において試料を複数個制作し、生成した擬似モデルが元の形状の特徴を有しつつランダムに生成されていることを確認できた。この新しい手法では複数のパラメータ調整が必要であったため、それらのパラメ―タを最適化する方法も開発した。この成果は国際会議Computer Aided Tolerancing (CIRP)2024年6月にて発表予定である。また、開発手法により大量に擬似生成したモデル群と実際に加工した実表面群の平面度分布の比較調査も行った。これは設計において疑似モデルが各種解析で用いられる場合、指定された平面度の範囲で実表面に似た分布でばらついて欲しいからである。しかし、このテーマに関しては実加工面のサンプル数を十分制作できなかったため、適切な比較をするまでには至らなかった。 本研究の派生として、点群で構成される疑似モデルの、適切な点の数の調査を行った。この点数は少ないほど計算が軽くなるが元の形状の特徴を反映しづらいため、その検討を行った。また、ランダム生成した円筒部品を構造解析にかけることによる特性のばらつき解析、面取りを有する直方体モデルの開発も行っているが、結果については現在精査中である。
|