2020 Fiscal Year Research-status Report
3Dプリンタ造形における製品内部設計手法の提案とCAD開発
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20K04228
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Research Institution | Niigata Institute of Technology |
Principal Investigator |
小林 義和 新潟工科大学, 工学部, 准教授 (60277390)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | CAD/CAM / 3Dプリンタ / 設計 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、3Dプリンタで造形する際に内部の形状を強度と形状寸法の両面から設計できるようにするため、(1)内部形状を設計するための指針の作成と(2)内部形状設計用CADの開発を目的としている。これは、部品の軽量化と強度の両面を最適化することができ、更に内部形状とそこに使用する材料を自由に変えることが可能であれば、従来にはない新しい機能を製品に付与することができると考えたからである。 本年度は形状内部を立方体(ボクセル)で敷き詰めるアルゴリズムを考案し、更に均一に敷き詰めた微小なボクセルから大きさを可変させた不均一なボクセルを持つ内部形状にするための仕組みを考えプログラミングし、ソフトウェアとして完成させた。また、開発したソフトウェアを改良し、市販のグラフィックスソフトウェア(Adobe社の3ds Max)のAdd-Inとして形状データをボクセルデータで置換する仕組みを整え、表示及び編集面で使いやすいシステムとして作り替えを行った。 また、このシステムを作る過程において、このアルゴリズムが別の分野で応用できるとの指摘を受け、その内容を立体形状を3次元的なパズルにするアルゴリズムに用い実際に3Dプリンタにより3次元パズルの造形を行った。その結果、立体形状を分割する新しい方法を提案でき、これは大きい形状を3Dプリンタで造形するときにその形状を分割する新しい手法を開発できたのではないかと考えている。現在マスコットなどのキャラクターの3次元パズルを製作している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の目標はおおむね達成し、さらに本研究の内容で新しく考えた分割アルゴリズムを他の分野へ応用することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は実施目標の(2)内部形状設計用CADにおける内部形状作製アルゴリズムとそのプログラムの実装を行いおおむね予定通りの実施状況となった。来年度はもう一つの実施目標(1)内部形状を設計するための指針の作成に取り組む予定である.そのためには、引張りや曲げ試験などを実際に行うとともにCAEによるシミュレーションも行い、内部形状設計にこれら機械特性も考慮したCADにブラッシュアップしていく予定である。
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Causes of Carryover |
本年度購入した消耗品の価格変動によって生じた誤差であり、次年度の消耗品購入に充当する予定である。
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