2022 Fiscal Year Research-status Report
強風下においても壊れない柔軟性を持つコルゲート翼風車の凹凸形状の設計手法の解明
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20K04231
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Research Institution | Nippon Bunri University |
Principal Investigator |
原田 敦史 日本文理大学, 工学部, 准教授 (40612023)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 設計工学 / エネルギー機器 / 流体工学 / 生物模倣技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
コルゲート翼型タービンは,主にPETを用いた材質で製作を行ってきた。この際,上部を加熱することにより,材質を十分変形させやすい温度まで温め,真空ポンプ等により吸引する方法である熱間真空加工を用いている。この場合,120℃程度まで加熱することにより行うことができるため,比較的装置も簡易な設備となり,加工も容易であるが,加工できる材質がPET材などに限定されていた。PET材は,価格の優位性や加工のしやすさなど利点を多く有しているが,耐候性に難があることや他の材質に加えて強度が劣るなどの問題点を有している。本研究では,タービンの強度面改善のため,材質を炭素繊維が混入した材質に変更し,射出成形を用いた加工を試みた。射出成形を行うため,アルミニウム合金を切削加工により,金属の型の製作を行い,複数の試行後,射出成形に耐えうるNC加工のパラメータの設定を見つけることができた。これは,60万円程度の安価なNCフライスでアルミなどの複雑な形状を行う際の一つの解決策となった。製作した金型を用いて射出製作を行い,コルゲート翼の試作品の作成等にも成功したが,試作品の形状にばらつきがあり,ひび割れ等が見られるなど,今後に課題を有する形となった。コルゲート翼型風車の利点である,安価な価格で製作できるに関しては,今回用いた機器は比較的安価なものであったため,課題を残すことは多くあったが,研究室レベルの卓上加工機を用いた射出成形でも,製作の可能性を示すことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
今年度は,コロナ禍における社会情勢に加えて,所属する大学の大規模な工事などが有り,風力発電のフィールド実験を行うことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
強度を上げた風力発電装置のフィールド実験を,500mmと1000mm級の2種類で実施する。補強を施した場合と以前の風車の2種類を用意し,本研究の最終的な実験を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
フィールド実験を行う予定であったが,社会情勢と代表者の所属機関の工事等の影響により,十分に行うことができなかったため,差異が生じた
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