2021 Fiscal Year Research-status Report
Relationship between friction and wear characteristics of nanosheets and tactile memory using electroencephalograph
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20K04243
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
砂見 雄太 東海大学, 工学部, 准教授 (10709702)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ナノシート / 摩擦 / 摩耗 / 潤滑 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究課題では、脳波計を用いてナノシートの有する摩擦・摩耗特性と触覚記憶の関係を明らかにすることを主たる目的とする。まず、人の指とナノシート間の摩擦・摩耗特性を実験的に検討する。その後、ナノインプリント法を用いてナノシートに超微細構造を付与し、そのナノシートのトライボロジー特性を実験的に解明する。微細構造パターンとそれを付与したことにより発現するトライボロジー特性については、ナノシートの有する高い凝着力のメカニズム解明および摩擦係数について実験的に検討する。それらと同時に、ナノシート上での指の摺動実験中に人間の脳波を脳波計を用いて測定し、脳波(触覚記憶)と摩擦・摩耗特性の相関関係を明らかにする。本年度は、脳波計を用いたナノシートの触感記憶について検討することを目的とした。ナノシートを人の指で摺動させた際に脳波計を用いて脳波に変化があるか実験的に検討した結果、摺動時における指への摩擦力は直観的に感じることができるが、脳波が変化するほどのレベルではないことがわかった。何度も実験を重ねたが脳波の変化が見られないことから、方向性を変えることにした。ナノシートはその薄さゆえに粘着剤なしで、どこにでも貼れるという特徴を有する。そこで、ナノシートの接着性を剥離試験において定量的に評価した。その結果、膜厚さの違いによって接着力が変化する傾向を見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
脳波計を用いてナノシートの摺動時の触覚記憶について検討する予定であったが、実際に実験をした際に脳波に変化が現れず、研究の方向性をここで変更することを決意した。ナノシートの最大の特徴である接着力を剥離試験によって定性的ならびに定量的に検討することにした。このような理由により、計画よりもやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、剥離試験をより詳細に実施していく。その際の、真実接触面積と接着力の関係性についても検討する。その他に、多種のポリマーを用いてナノシートを作製して、どのポリマーがより強い接着力を有するのか見出すことを予定している。
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Causes of Carryover |
2021年度は、研究計画を修正した結果、使用する備品においても変更があり、その結果次年度に使用することが生じることになった。
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