2022 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of wall roughness on turbulent structures based on mean vorticity transport equation
Project/Area Number |
20K04274
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
亀田 孝嗣 近畿大学, 工学部, 准教授 (70304491)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 乱流 / 壁面せん断流 / PIV |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度では,表面粗度状態による対数速度分布のカルマン定数や付加定数の変化を明らかにするために,変動速度や変動渦度のモーメント量の計測に主眼を置いて計測を行った.メッシュ8,18および24の金網がチャネル上下壁面に貼りつられたチャネル流で実施された.基準データとして滑面のチャネル流でもデータが取得された.チャネル有効高さとバルク速度に基づくレイノルズ数は約6000で実験を行った. 滑面流のカルマン定数は0.41で,低レイノルズ数における通常知られている値と良好に一致していた.金網上の流れでは,メッシュの大きさに対して若干依存性がみられるものの,滑面流の値に比べ低い値(0.36程度)であった.カルマン定数は平均渦度と関連するため,平均渦度輸送方程式の平均渦度の拡散と利得の項である二つの変動速度・変動渦度相関が評価された.垂直方向変動速度・スパン方向変動渦度相関およびレイノルズせん断応力勾配を測定し,両者の残差からスパン方向変動速度・垂直方向変動渦度相関が評価された.なお,滑面流において,残差から評価されたスパン方向変動速度・垂直方向変動渦度相関と実測値が良好に一致することは確認された.スパン方向変動速度・垂直方向変動渦度相関の符号は表面粗度が滑面のとき正,一方金網のとき負となる.符号が負となることが,カルマン定数の減少と対応していた. 付加定数はメッシュが減少することで壁面摩擦抵抗係数の増加により小さくなる.付加定数の減少は壁面近傍において金網による流れの乱流化に起因した粘性底層厚さの減少と関連付けられる.そこで,壁近傍での乱流化の程度を調査するため,変動速度の3次モーメント量が評価された.メッシュが減少することで,壁面に垂直方向変動速度の3次モーメント量は滑面のときほぼゼロで,メッシュが減少するとほぼゼロから負(壁面側への乱れエネルギの輸送を意味する.)となった.
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Research Products
(1 results)