• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2021 Fiscal Year Research-status Report

位置と力の推定技術の確立とセンサレス制御が拓く圧電駆動システムの新展開

Research Project

Project/Area Number 20K04348
Research InstitutionNagoya Institute of Technology

Principal Investigator

関 健太  名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70432292)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords圧電アクチュエータ / 状態推定 / 位置制御 / 力制御 / 温度補償
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、圧電アクチュエータの位置及び力センサレス制御の実現である。
2021年度は、2020年度に確立した高周波印加信号を用いた位置推定システムの汎用性と実用性を検証するために、様々な形態の圧電アクチュエータに適用した。その結果、積層型の圧電アクチュエータに長時間高周波電圧を印加すると、アクチュエータ内部の温度が上昇して、推定精度が劣化することが明らかとなった。その問題を解決するために、温度センサを用いて推定誤差を補正するアルゴリズムを開発した。同時に、温度センサを用いずに、温度上昇を推定する方式も検討し、実験によりその有効性を検証した。この推定システムを力推定に応用するために、様々な負荷条件の下でインピーダンス変化を計測する実験システムを構築した。
圧電アクチュエータを用いたマイクロマニピュレーションへの応用を目指し、環境との接触を考慮した位置と力の同時制御について検討した。初期検討として、カンチレバー型の圧電アクチュエータにひずみゲージを取り付け、そこで得られるひずみ信号を基にして環境との接触、非接触状態に関わらず、位置と力を推定するアルゴリズムを開発し、実験により有効性を検証した。特に、2つのひずみ信号を用いることで、パラメータ同定のための予備実験を不要とすることを可能とした。この推定システムをバイラテラル制御システムに適用し、遠隔操作型のマイクロマニピュレーションにより微小物体の把持を可能とするとともに、操作者にその力覚情報を提示することを可能とした。
2020年度に確立した、振動抑制のための圧電アクチュエータの設置位置と制御パラメータの最適化探索アルゴリズムについては、複数の振動抑制を考慮したシステムに拡張した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

高周波信号を基にしたアクチュエータの位置推定と共に、力推定の可能性を見出す計画であったが、高周波信号の長時間印加による温度変化の課題が新たに生じ、この課題の解決に時間を要したため、力推定アルゴリズムの検討まで十分に進めることができなかった。一方で、温度変化という新たな課題に直面し、その解決方法を示すことができたため、実用性の観点から当初の想定外の研究成果が得られたと考える。
その他、当初の目的の一つであるマイクロマニピュレーションシステムへの応用については、ひずみセンサを用いた基礎実験により有効性を確認しており、当初の研究計画通りに順調に進展していると言える。

Strategy for Future Research Activity

高周波印加信号を基にしたインピーダンス計測アルゴリズムを力推定に展開するため、2021年度に構築した計測実験システムを用いて、インピーダンス変化と発生力の関係を明らかにする。この計測結果を基にして、インピーダンスと位置/力の変化を表現する数学モデルの構築を行う。
前年度までに得られた外部回路を用いた振動の検出方法について、パラメータ変動やモデル化誤差に対応する適応アルゴリズムの検討を進める。さらに、アクチュエータの位置と制御パラメータ探索システムとの融合を図り、その有効性と実用性を明らかにする。

Causes of Carryover

申請時点では旅費としての使用を計画していたが、新型コロナウィルスによる行動制限の延長によりオンラインでの会議となり、全ての旅行計画がなくなった。さらに、半導体不足の影響により、物品の発注と納品が計画通りに進まなかったため、当初計画より少ない支出となった。これを次年度使用額として、新たな物品費として使用する計画である。

  • Research Products

    (6 results)

All 2022 2021

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (5 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Journal Article] Contact Force Estimation and Sensorless Force Control in Piezoelectric Bending Actuators2022

    • Author(s)
      Yuya Sakragi, Kenta Seki, Makoto Iwasaki
    • Journal Title

      IEEJ Journal of Industry Applications

      Volume: 11 Pages: -

    • DOI

      10.1541/ieejjia.21006154

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] Evaluation of Temperature Dependency for Displacement Estimation in Piezoelectric Stack Actuators2022

    • Author(s)
      Chihiro Mikuriya, Kenta Seki, Makoto Iwasaki
    • Organizer
      IEEE International Conference on Advanced Motion Control
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] 高次振動モードを有するメカトロニクス機器の振動解析と制御2022

    • Author(s)
      関 健太,岩崎 誠
    • Organizer
      令和4年電気学会全国大会
  • [Presentation] ひずみゲージを用いたバイモルフ型圧電アクチュエータの位置と力の推定と制御2021

    • Author(s)
      永田 陽紀,関 健太,岩崎 誠
    • Organizer
      電気学会産業計測制御研究会
  • [Presentation] 複数振動モードの抑制を考慮した圧電アクチュエータ位置と制御系の最適設計システムの検討2021

    • Author(s)
      渡邊 湧也,関 健太,岩崎 誠
    • Organizer
      電気学会メカトロニクス制御研究会
  • [Presentation] 積層型圧電アクチュエータの変位推定における温度依存性評価2021

    • Author(s)
      御厨 知宏,関 健太,岩崎 誠
    • Organizer
      令和3年電気・電子・情報関係学会東海支部連合大会

URL: 

Published: 2022-12-28  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi