2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of Analytical Method on Low-computational-cost Nonlinear Vibrations of a Complex-shaped Thin Walled Plate with Dividing Segments
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20K04358
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
丸山 真一 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (60344925)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 非線形振動 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年,省エネルギー性能の追求や,マイクロ・ナノ加工技術の進展により,機械要素は形状の複雑化とともに,極端な微細化や薄肉化が進展している.薄肉な連続弾性体では,一見小さな面外変位でも,その板厚に比べて相対的に変形量が大きく,顕著な面内応力が生じる.これより,面内と面外の境界条件や要素自体の形状に非常に敏感な,非線形復元力特性が容易に生じる.そのため,微細,薄肉化された連続弾性体要素の高度動的設計のためには,非線形解析が必要である. 本研究では,複雑形状を有する平板や曲板の非線形振動解析手法の確立を目的として,複雑な形状を有する対象物を比較的少数の区分に分割し,高階微分可能な関数により面外および面内変形を近似することで,面外-面内変形の非線形連成を高精度かつ,要素積分の更新を伴わない,低計算コストでの解析を可能とする定式化を構築する. 今年度は,非直交区分に分割して面外線形振動解析を行う際に,物理量の連続性を確保するために設ける選点の位置が解析精度に及ぼす影響を調べた. 次に,薄肉連続体の非線形振動解析への適用において必要となる,面外たわみに伴う面内応力の変化を複雑な形状や境界条件に対応して正確に求める手法の確立のため,上述の複雑形状区分分割によるたわみ線形振動解析コードを拡張し,与えられた面内境界条件を精密に満足できるように,複雑形状薄肉弾性体の面内変形を解析するコードの作成を行った.種々の面内境界条件のもとで,厳密解との比較を行い,本手法により十分な精度が面内解析でも得られることを確認した. さらに,面外と面内が連成する非線形振動解析に本手法を適用する準備として,面外変位と面内変形が線形範囲で連成する曲板の振動解析コードの作成を進めた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
非直交辺を有する区分を用いたたわみ線形振動解析法を確立するとともに,それを基にした面内変形解析法を確立し,さらに面外・面内の線形連成解析にも目処を立てることができたため.
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Strategy for Future Research Activity |
1)面外・面内の線形連成振動コードの作成と実験検証 面外線形振動および面内変形解析コードを線形範囲で連成する解析コードを作成する.まず,初期不整が無い状態で,面内応力を受ける複雑形状薄肉弾性体の面外線形振動について,続いて,偏平な曲板において面外・面内変形が線形に連成する場合の振動について,固有振動数や固有振動モードを解析する.同時に,実験による解析結果の検証を行う. 2)非線形解析コードの作成 分割された区分のたわみ形状を表現する,節点上のたわみとその高階までの空間微分値と,連成により生じる面内応力との非線形の関係式を,上述の面内応力解析法を基に構築する.たわみに関する未知節点量の一次(初期不整との連成による)項,および非線形連成による二次項からなるベクトルに,面内座標の関数である変換行列を乗じて面内応力が求められる形式に定式化する.この結果を,上述の面内と面外の連成方程式に代入し,ガラーキン法を適用する事で,たわみに関する節点での未知量のみを変数とする,多自由度連立非線形方程式を得る.これを支配方程式として,各種条件,とくにねじれに よる非線形連成を生じ易いなど,形状の複雑さが非線形振動応答に顕著に影響する各種条件で,解析結果を得る. 3)解析結果の非線形振動実験による検証 複雑形状を有する薄肉連続弾性体の非線形振動実験を行い,構築した解析手法の検証を行う.一様な周期横方向加速度を作用させる非線形振動実験に加え,複雑形状にともない発生するねじれなどの多様な振動形態での検証を可能とするよう,周期的な電磁力を集中動的荷重として与える実験も行う.
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症拡大のため,旅費の使用がなかったこととによるためであり,次前度の実験関係の装置,消耗品の購入に充てることを予定している.
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