2022 Fiscal Year Research-status Report
Investigation of Localization Phenomena in Vibratory Systems Having Multiple Nonlinear Units and Preventive Countermeasures of Theses Phenomena
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20K04363
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| Research Institution | Hiroshima University |
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Principal Investigator |
池田 隆 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 名誉教授 (50115523)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 祐志 愛知工業大学, 工学部, 准教授 (00456691)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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| Keywords | 機械力学およびメカトロニクス関連 / 非線形振動 / 局在化現象 / 複数の非線形ユニットを内蔵する構造物 / 複数の非線形動吸振器 / モード解析 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は，水平方向に正弦励振を受ける非線形振動子列に発生する調和振動の局在化現象の発生メカニズムについてモード解析を用いて解析的に調べ，物理座標とモード座標に対する周波数応答曲線を求めた．その結果，以下の研究成果を国際的な学術雑誌に発表した．
１．同じ大きさで同じ方向の正弦外力を各振動子に作用させているため，正弦外力は１次モードに対して直接作用して１次モードが励起される．しかし，その他のモードには正弦外力は直接作用しないが，それらのモードは１次モードを含む非線形線形項を介して励起される．すなわち，モード方程式はオートパラメトリック系を形成する．
２．ある特定の励振振動数範囲において，複数のモードが同時に発生する可能性がある．その場合に，複数のモードが足し合わされた結果として，物理座標上では各振動子が異なる振幅で振動するため，局在化現象が観測される．すなわち，局在化現象は，複数のモードが同時に発生することが原因である．
次に，同一寸法の２個の振子が回転ばねで連結された系が鉛直方向の正弦励振を受ける場合を対象として，モード解析を用いることにより，解析的に周波数応答曲線を求めた．その結果，振子に生じる係数励振振動の局在化現象の発生メカニズムを明らかにすることができ，以下の研究成果を国内学会にて発表した．
３．系の固有角振動数が近接して1次モードと2次モードが同時に生じる場合，その重ね合わせの結果として，2つの振子が異なる振幅で振動する局在化現象が物理座標上で観測される．
４．励振振動数が減少する過程では，1次モードのみが生じる分枝上でピッチフォーク分岐が起こり，その後2次モードも発生する．2次モードのみが生じる分枝では，ピッチフォーク分岐は起こらない．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
複数の非線形ユニットを含む振動系に生じる局在化現象の発生メカニズムを解明するため，複数の非線形振動子が弱いばねで連結された系（系A1と呼ぶ），複数の振子が弱い回転ばねで連結された系（系A2と呼ぶ），構造物に複数の非線形動吸振器（TMDs, Tuned Mass Dampers）が取り付けられた系（系B1と呼ぶ），および構造物に振子型動吸振器（PVAs, Pendulum Vibration Absorbers）が取り付けられた系（系B2と呼ぶ）を対象とし，モード解析を用いて，複数のモードが同時に発生することが局在化現象の発生原因であることを明らかにした．系A1については，その研究成果を国際的な学術雑誌に発表した．系A2については，国際的な学術雑誌への投稿を準備中である．系B1，B2については，内外の学術学会で口頭発表を行ったが，今後は学術雑誌に投稿する準備を進めている．
また，構造物に複数の液体ダンパー（TLDs, Tuned Liquid Dampers）が取り付けられた系（系Cと呼ぶ）についてモード解析を適用して理論解析を進めているが，この系の運動方程式の質量行列と剛性行列が非対称行列であるため，モード方程式を導く上で上記の系（系A1, A2, B1, B2）と同様な解析方法を用いることができないことが判明し，現在，その解決方法を探っている．
以上の事由のため，現在までの進捗状況はやや遅れていると判断した．
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| Strategy for Future Research Activity |
「現在までの進捗状況」で述べた系はすべて水平励振が作用する場合を想定し，調和振動の局在化現象の発生メカニズムの解明に焦点を絞っていた．しかし，系A2, B2では鉛直励振が作用する場合には振子に係数励振振動が生じるため，水平励振が作用する場合とは異なる現象が生じる可能性があることに気付いた．そのため，鉛直励振が作用する場合の系A2, B2を対象に，モード解析を利用して，係数励振振動の局在化現象の発生メカニズムを調べる予定である．
また，「現在までの進捗状況」で述べた系Cにおける解析上の問題点を解決するため，文献調査および理論解析を進める予定である．
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| Causes of Carryover |
2022年7月に対面形式で開催の国際会議（フランスのリヨン）に参加する予定であったが，新型コロナウィルスの感染状況が収まっていないと判断し，参加を中止した．そのため，その講演会に参加するための旅費を使用しなかったため，次年度使用額が生じた．2023年度には，新型コロナ感染状況が収まりつつある状況であるため，国内国外での学術学会参加のための旅費に充てる計画である．
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Research Products
(2 results)
