2022 Fiscal Year Annual Research Report
水平揺動によるバランス運動における感覚器および関節戦略の機能評価
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20K04366
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| Research Institution | Kochi University of Technology |
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Principal Investigator |
園部 元康 高知工科大学, システム工学群, 准教授 (50455169)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池内 昌彦 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (00372730)
永野 靖典 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 助教 (30380372)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | バランス戦略 / 重心 / 頭部加速度 / 感覚器重みづけ / 定常応答 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
単一周波数揺動におけるバランス解析の研究において，最終年度には0.4 Hz以下の低周波帯域に焦点を当てた制御戦略の検討と，Local dynamics stabilityに基づく定常性の評価，製作した実験装置を活用して糖尿病患者の計測と評価を行った．低周波における制御戦略の解釈においては，エネルギー抑制と重心の相対変動抑制というトレードオフに対しての理論的な妥当点が見つけ出せず明確な結論は得られなかったが，周波数に応じた基礎的なバランス戦略を確認できた．また，定常性においては，Local dynamic stabilityの手法を適用することで一定周波数揺動の周期的な安定性を評価できることを確認した．また，糖尿病患者の計測においては，圧力中心と質量中心に大きな位相差を生じることを確認し，この現象のメカニズムを検討している．
研究期間全体においては，立位人体に対する一定周波数での支持面揺動を介したバランス評価を実現するために，計測法の改善，制御戦略の理論的健闘と健常者データ，患者データの取得を行った．計測法の改善として，フォースプレートと頭部IMUを用いてモーションキャプチャ計測が不要な簡易で高精度な重心計測法を開発した．制御戦略としては，0.7Hzを境として低い周波数では足関節戦略のみで頭部の揺れを許容し，高い周波数では股関節戦略も組み合わせて頭部の揺れを抑制していた．また，0.3～0.4Hzを境界として，低周波では重心の位置制御を行っている可能性が確認された．糖尿病患者の計測では，一般的に健常者と大きな違いがないことが報告されていたが，圧力中心と質量中心の位相差には違いがみられることを確認した．ただし，この背景にあるメカニズムについては，十分な知見が得られなかった．
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