2020 Fiscal Year Research-status Report
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20K04384
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
成田 正敬 東海大学, 工学部, 講師 (90733717)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 英晃 東海大学, 工学部, 講師 (90734476)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 磁気浮上 / メカトロニクス / 振動工学 / 磁気工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、従来磁気浮上制御が非常に困難であった薄く柔軟な鋼板に対して、対向する電磁石から水平方向に張力を加えながら浮上させ、さらに各電磁石対に位相の異なる交流電流を入力して移動磁界を発生させて推進力を得る磁気浮上搬送システムを提案する。本年度は下記3点の内容を中心に検討を行った。 1,提案する搬送システムの電磁界解析:有限要素法の電磁解析ソフトを用いて、対向する電磁石に定常電流を流した状態で、さらに交流電流を重畳した解析モデルを構築した。電磁石対に流す定常電流と交流電流の振幅、周波数、相数を変更して鋼板に発生する張力、支持力、推進力を求めた。電磁石に印加する電流の条件により発生する張力、支持力、推進力の関係が得られた。 2,周辺自由平板の振動解析と電磁石位置の検討:有限要素法の動解析ソフトを用いて浮上対象となる柔軟鋼板の周辺自由の境界条件で周波数解析と固有振動数における鋼板の振動モードを算出した。さらに、より浮上中の状態に近い条件として電磁石対を設置した位置で柔軟鋼板を単純支持した場合の解析を行った。提案する磁気ガイドウェイの構成を検討するため、支持位置を変更して解析を行い、それぞれの電磁石位置における周波数特性や振動モード形状を得た。これらの結果から鋼板の抑制できる電磁石配置を得ることができた。 3,現有装置を用いた長方形鋼板の推進力測定実験:上記解析結果を踏まえて現有の装置を改修して長方形鋼板の浮上搬送実験を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
提案する搬送システムの電磁界解析や周辺自由平板の振動解析と電磁石位置の検討については計画通り進捗することができた。しかしながら、現有装置を用いた長方形鋼板の推進力測定実験について、新型コロナウィルスの感染防止対策のため研究施設への入構を計画通り行うことができず、現有装置を用いた長方形鋼板の搬送実験は行えたものの、推進力の測定実験が十分に行えていない。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの解析から得られた結果を精査して実験項目を整理し、短時日で傾向を得られるよう整理を行っている。また今年度の検討と共通する部分を優先して実施する予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの影響により、実験装置の構築に関して計画通り行うことができず、構築に必要な備品について購入できていない。次年度に装置を構築していくので、実験装置の構築に使用する予定である。
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Research Products
(26 results)