2020 Fiscal Year Research-status Report
人の行動理解と予測に基づくロボットの協調的動作の実現
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20K04404
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
山内 悠嗣 中部大学, 工学部, 講師 (10736135)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 行動理解 / 異常検知 / 協調動作 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では人の行動理解と予測に基づいてロボットの協調動作を獲得することを目的とし,これを達成するために(1)協調ロボットと同じ空間で作業する人間の行動理解及び予測,(2)人間の行動を理解した上でのロボットの動作計画について研究を進める計画である.初年度にあたる2020年度では主に(1)の研究を実施した.
最終目標である人間の行動理解と予測を行うために,センサから得られた情報に基づき深層学習により人間の行動の異常度合いを推定する方法を確立した.提案する手法では画像から人物の3次元姿勢を推定した後に,姿勢の情報からLong Short-Term Memoryベースのオートエンコーダにより定常的な行動との違いを異常度合いとして推定する.人物動作認識を評価する既存の画像データベースを用いて提案手法を検証し,人物がタスクを実現する際の1つ1つの動作や動作の順番等を考慮して定常的な行動との違いを推定可能なことを確認した.また,本研究では画像から人物の2次元姿勢を推定し,その結果に基づいて3次元姿勢を推定する.人物とロボットの協調的な動作の実現にはリアルタイム性が求められるが,2次元姿勢推定を介することで実時間で3次元姿勢を推定することが可能となった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り,リアルタイム性を考慮した人物の姿勢推定法を確立したため.さらに,姿勢推定を行った結果を用いて人物の行動の異常度合いを推定することが可能であることを確認した.
以上、概ね順調に進展していると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
2年目にあたる2021年度では,上記2つの研究について並行で進める.
当初の計画通りにセンサ情報からリアルタイム性を考慮した人物の姿勢推定及び,定常的な動作からの違いを推定することが,既存の画像データベースを用いた検証に留まっている.そこで,人物とロボットの協調動作を行うデータベースを開発し,本研究の有効性を再確認する.また,提案手法を拡張し,推定した人物の3次元姿勢等の情報から姿勢や行動の予測を行うアルゴリズムを検討,実装する.
人間の行動を理解した上でのロボットの動作計画については,時間と共にロボット周辺の環境が変動するという考え方に基づき,環境変動に追従するような動作計画法について検討,実装する予定である.
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの影響により,参加を予定していた学会が延期になり,旅費を繰越すこととなったため.
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