2020 Fiscal Year Research-status Report
Generation planning and electricity market design considering novel operation and control for future grids
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20K04428
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
益田 泰輔 名城大学, 理工学部, 准教授 (40635794)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 順之 東京理科大学, 工学部電気工学科, 准教授 (50371224)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 電源開発計画 / 電力系統 / 太陽光発電 / 発電機起動停止計画 / 電力市場 |
Outline of Annual Research Achievements |
再生可能エネルギーや非在来型制御リソースが導入された電力系統の計画・運用・制御に関する研究開発や電力市場制度の設計について学術論文や報告書をもとに調査し,電源開発計画および市場モデルのアルゴリズム検討に着手した。 電源開発の計画方法については,従来電源を所有する発電事業者が従来電源の火力発電機を廃止して代わりとなる電源を新設する状況を想定し,従来電源の火力発電機を新設する場合と,その火力発電機と同容量の太陽光発電を新設した場合においての事業者の利益について評価し,従来電源と太陽光発電の建設優位性について検討した。なお,系統全体での太陽光導入量はパラメータとし,発電事業者以外の系統全体の太陽光導入量が事業者の利益に与える影響についても分析した。また,電源のΔkW価値が事業者の利益に与える影響を評価し,電源開発計画において電源のΔkW価値をどのように考慮すべきか検討した。 市場モデルについては,調整力のある電源を定量的に評価する方法の一つである発電機起動停止計画手法(UC, Unit Commitment)を用いた市場シミュレーションに注目した検討を実施した。UCは,混合線形計画法(MILP, Mixed Integer Linear Programming)として定式化されることが多く,解を得るためには膨大な時間がかかる。そこで,計算時間の大幅な短縮を目的に,MILPとして定式化したUCの原問題をLPの定式化に緩和して近似解を得る緩和法に着目した。このLP緩和により得られた燃料費の精度やどのような条件でLP緩和が適用できるかについて定量的に評価した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では,「研究に関する調査」を2020年度中,「電源開発計画の策定・評価」を2020~2021年度,「市場制度の設計」を2020~2021年度で実施するとしていた。
現状,「研究に関する調査」は終了し,前述した電源開発計画および市場モデルのアルゴリズム検討は,それぞれ「電源開発計画の策定・評価」と「市場制度の設計」に該当しており,計画と比べておおむね順調に進展していると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
電源開発の計画方法については,電力価格はkWh価値のみで決まるとしてきたが,調整力を提供できる従来電源は太陽光発電と比べてΔkW価値が高く,その分を価格にどう反映すべきかについて,市場制度の設計を含めた検討を進めていく。
市場モデルについては,MILPとLPの計算結果の乖離が,どういった条件で大きくなったり小さくなったりするのかについて検証し,計算時間の高速化を図る。また,kWh価値とΔkW価値を同時に考慮した市場制度をモデルに反映させ,電源開発計画に適用する方法についても検討する予定である。
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Causes of Carryover |
年度末の学会がオンライン開催に決定したため,旅費に充当する程度の次年度使用額が生じた。 次年度に開催される学会の旅費・参加費の一部として使用する予定である。
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Research Products
(4 results)