2023 Fiscal Year Annual Research Report
がん治療に効果的な低周波を重畳した高周波高電圧バーストパルス発生回路の開発と効果
Project/Area Number |
20K04436
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
南谷 靖史 山形大学, 大学院理工学研究科, 准教授 (10323172)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | パルス電界 / バーストパルス / がん細胞 / アポトーシス / ネクローシス / 細胞膜 / 絶縁破壊 / 活性種 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度も引き続き細胞への効果を高めるためのバーストパルス発生装置のスイッチの固体化,および高周波に重畳する低周波の効果の調査,そして低周波印加時に細胞で発生する活性酸素種による細胞死誘導効果の調査,を行った。 バーストパルス発生装置のスイッチの固体化では2023年度は二次スイッチの固体化を行った。2022年度の磁気パルス圧縮回路ができたことで,二次スイッチのギャップスイッチを置き換えることが可能となり,ギャップスイッチ使用時と同等の電圧値,周波数のバーストパルスを得ることが可能となった。ギャップスイッチを固体スイッチ化したことでスイッチ動作が安定し,出力電圧のブレがなく一定の波形を出力することが可能となった。 高周波に重畳する低周波の効果の調査では高周波に重畳する低周波の効果については,2023年度はバーストパルスの出力段数10段の安定化を図り,重畳する周波数を半分にした結果を得ることができた。印加した総パルス数は同じでも10段の波形では5段の波形と比較して明らかに細胞死をおこす割合が増えた。これは一度に印加するバーストパルス数が増えたことで重畳する周波数が低くなり連続してパルスを印加している時間が増えた効果が考えられる。 低周波印加時に細胞で発生する活性酸素種による細胞死誘導効果の調査では細胞はパルス電界印加時には膜破壊による組織流出で死亡すると言われているが,細胞膜の絶縁破壊によって発生した活性種(ROS)も関与している可能性が出てきた。2023年度ではOHラジカルのスカベンジャーであるDMSOを添加した細胞にパルス電界を印加ありなしで比較した結果,相対的な細胞死割合が減少することを示した。これによりパルス電界印加による細胞死は細胞膜の絶縁破壊によって発生したROSが強く関与していることが示せた。
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Research Products
(10 results)
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[Presentation] Pulsed Electric Field Yields Discharge Plasma and Active Species in Cells, Consequently Cell Death?2023
Author(s)
Yasushi Minamitani, Takayoshi Kowase, Masaki Ichikawa, Toshiya Mizuno, Hiromi Sato, Yuta Kobayashi, Jyunya Hiyama, Riku Kageyama, Kenji Tamura, Yoshie Kuramochi, Koki Saito
Organizer
Tiwan-Japan Workshop on Plasma Life Science and Technology (TJPL2023)
Int'l Joint Research / Invited
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[Presentation] Dielectric Breakdown of Cell Membrane and ROS Generation by Pulsed Electric Field2023
Author(s)
Yasushi Minamitani, Takayoshi Kowase, Masaki Ichikawa, Toshiya Mizuno, Hiromi Sato, Yuta Kobayashi, Jyunya Hiyama, Riku Kageyama, Kenji Tamura, Yoshie Kuramochi, Koki Saito
Organizer
Twentieth International Conference on Flow Dynamics (ICFD2023)
Int'l Joint Research / Invited