2022 Fiscal Year Annual Research Report
A research development of high step down ratio, high power density integrated hybrid DC-DC converter
Project/Area Number |
20K04440
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
宮地 幸祐 信州大学, 学術研究院工学系, 准教授 (80635467)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | DC-DCコンバータ / 高降圧 / ハイブリッドコンバータ / スイッチトキャパシタ / 負荷変動応答 / ライン変動応答 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は48V入力1V出力のハイブリッドコンバータの負荷変動および入力電圧(ライン)変動への応答性の向上を狙った提案を行い、その効果をシミュレーションにて確認していたが、2022年度は物理設計による寄生素子の影響まで含めた性能確認と、その実測を行うことを目指した。まず、スイッチトキャパシタ回路部分をもう一系統対称に配置した提案対称並列型Dual Inductor Hybridコンバータの48V入力対応のためのパワースイッチの設計、ドライバ回路設計、制御回路設計、そしてそれらのレイアウト実装を行い、配線寄生容量などを抽出したシミュレーションを実施した。設計には0.18um High Voltage BCDプロセスを用いている。 これらの設計により、回路トランジスタ入力電圧変動については、回路が対称であるため、自動的にフライイングキャパシタ電圧とインダクタ電流がバランスし、入力電圧を0Vから48Vまで一気に立ち上げた際の回路起動時間が368usから50usまで短縮(86%低減)できることが分かった。負荷変動については、二つの先頭フライイングキャパシタを通じてインダクタを同時に充電するモードを導入することができ、2020年度~2021年度に提案したコンセプトと同等の機能を追加素子なしに実現できた。また、制御回路に負荷検知回路を新たに導入することでさらに応答性能の改善をした。シミュレーションにて負荷変動が約0Aから3Aに変動する際の出力電圧のドロップを従来の70mVから30mVに大きく低減(57%低減)できることが分かった。実測についてはICのラッチアップが原因で一部の定常動作の確認までとなった。 本研究では数10を超える高降圧回路の効率だけでなく、実用で重要な過渡応答の改善決手法を示すことができた。
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