2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K04444
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
新口 昇 大阪大学, 工学研究科, 助教 (60614039)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 多相モータ |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は,5相2軸独立出力モータのフォールトトレラント制御を検証するにあたり,まず,6相2軸独立出力モータのフォールトトレラント制御を検証した.一般的に,3相PMモータのフォールトトレラント制御を6相インバータで行う場合,スイッチング素子が故障した相のパワーラインをメカニカルリレーで切り離し,残りの5相でベクトル制御を行う.これは,6相2軸独立出力モータでも同じで,スイッチング素子が故障した相のパワーラインをメカニカルリレーで切り離す.そして,残りの5相でベクトル制御を行うが,このとき,各相の誘起電圧は通常の5相モータとは異なるので,ベクトル制御における変換行列を新たに構築する必要がある.我々は,フォールトトレラント制御に用いる変換行列を新たに構築し,Matlab/SimulinkとJMAGの連成解析により効果を検証するとともに,試作機を用いた実験検証を行った.その結果,1相を切り離した6相2軸独立出力モータの両ロータを回転させることができ,提案手法の有効性を確認した. また,このフォールトトレラント制御技術をスイッチトリラクタンスモータに検証する研究も並行して開始した.スイッチトリラクタンスモータは6相インバータで駆動することができるため,2軸独立出力モータのインバータと同じ構成であり,技術応用が可能と思われる.特に,10突極12スロットのスイッチトリラクタンスモータは,我々の電流重畳技術でベクトル制御が可能なため,フォールトトレラント制御の実現が可能と思われる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り,数値シミュレーションによる試作機の設計を完了し,試作機の製作を進行中である.さらに初年度には6相2軸独立出力モータのフォールトトレラント制御技術の確立を追加で実施した.追加分については,シミュレーションだけでなく,実機での原理検証まで完了した上,国際学会へ論文を投稿中である. 以上より,当初の計画をすべて完了させ,さらに発展的なことまで実施できているので順調に進んでいると言える.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は,半導体スイッチを用いたときのフォールトトレラント制御から検証を始め,5相2軸独立出力モータのフォールトトレラント制御について研究を進める.
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Research Products
(3 results)