2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K04444
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
新口 昇 大阪大学, 工学研究科, 助教 (60614039)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 電磁アクチュエータ |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでは2軸の回転運動を独立に制御可能なモータを検討対象としていたが,この構成に対する実現の可能性の目途がついたことから,2つの軸で回転と回転を出力するのではなく,1つの軸で回転と直動という動作をさせる方向に切り替えた.ただし,基本原理はこれまでの研究課題と同じで,回転運動と直動運動を行う電流を重畳することで1セットのコイルに入力することで,両運動を同時に実現できる. 回転と直動を1セットのコイルで同時に行うためには,可動子および固定子が両方の運動に対応した構成でなければならない.例えば,可動子と固定子を回転運動のみに対応した構造で設計し,それらの半分の構造を直動運動が可能な構成に置き換える.理論上,このような構成にすることで回転運動と直動運動を同時に実現できるが,回転運動時のトルクと直動運動時の推力が半分以下に低下する.この問題を解決するため,回転運動を行うための可動子と固定子の構造と,直動運動を行うための構造に共通部分を設けることで単一の運動を行った場合のトルクおよび推力の低下を抑制することに成功した. このような構成でシミュレーションを行うとともに,試作機を作製した実験を行った.実験装置は,回転運動と直動運動を同時に測定可能なような構成とした.トルクおよび推力を測定した結果,シミュレーション結果に比べて両者とも低くなったが,ほぼ目標値通りの結果が得られた.シミュレーション結果との差は,小型の試作機のために組立てばらつきが特性に与える影響が大きいことに起因している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画における技術の開発目途がついたため,さらに難易度が高い技術に挑戦している.
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Strategy for Future Research Activity |
回転と直動の複合運動の基本メカニズムは開発できた. 今後は,これらの運動をセンシングする複合レゾルバの開発も合わせて実施する.
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Research Products
(3 results)