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2020 Fiscal Year Research-status Report

Study on electrically small antennas based on radiation and external quality factors

Research Project

Project/Area Number 20K04474
Research InstitutionKanazawa Institute of Technology

Principal Investigator

野口 啓介  金沢工業大学, 工学部, 教授 (10278103)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords小形アンテナ / Q値 / 帯域 / 放射効率 / 利得
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は,電気的小形アンテナを共振器として取扱い,アンテナそのもののQ値
について理論的に解析するとともに,近接物体のQ値(外部Q値)を解析し,アンテナ系の放射について明らかにすることであった.また,本研究で明らかにしようとする点は3点あり(1)材料の特性を考慮した小形アンテナの Q 値とアンテナと結合する近接物体の影響を考慮したアンテナ系のQ値との関係,(2)アンテナ系のQ値と帯域,放射効率,利得との関係,(3)アンテナおよびアンテナ系の小型化とQ値,帯域,放射効率,利得との関係,である.これらの目的について,2020年度は理論解析を行うとともに申請設備である材料パラメータ電気的特性評価装置を導入し,その装置を稼働して材料特性の評価法について試験を行うことであった.
研究実績として(a)小形アンテナのQ値と近接物体がある場合のQ値の解析,(b)前記2つのQ値について具体的な数値的評価,(c)材料パラメータ電気的特性評価装置を用いた損失媒質(具体的には人体ファントム用媒質)の評価を実施した.(a)および(b)については,理論的検討とともにシミュレーションを実施し,やや一致度が低いものの,傾向として正しい結果が得られた.この結果については別途,外部発表を実施する予定である.(c)については主として液体媒質の評価を行い,基準とする純粋およびエタノールの複素誘電率,複素透磁率を求めるとともに,人体ファントムとして寒天を基材とした媒質評価を行った.これらの結果については外部発表を今後,検討中である.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

小形アンテナとそのアンテナ系について理論的検討とともにシミュレーションを実施した.具体的には,小形アンテナ単体のQ値と,地板を有し,損失媒質を設けた場合のアンテナのQ値を比較し,その解析を進めた.アンテナ系トータルのQ値が小形アンテナ単体のQ値と損失媒質を有するQ値との関係から求まることを理論解析およびシミュレーションで明らかにした.結果としては一致度が必ずしも高くはないが,おおむね正しい結果であった.
液体媒質の評価について,申請設備である材料パラメータ電気的特性評価装置を用い,媒質の複素誘電率,複素透磁率を求めた.評価装置による実験手順を確認するとともに,評価の試行回数を10回以上取り,その精度を確認した.対象とする試料により測定結果のばらつきがやや大きいが,今後の評価には寄与することを確認できた.

Strategy for Future Research Activity

2020年度は理論的な基礎検討を行うとともに,設備導入とその利用法について知見を深めた.今後はさらに理論的検討を進めるとともに,代表的な小形アンテナのシミュレーションおよび近接物体があるモデルについて解析を進め,概要に記載した本研究で明らかにする(1)から(3)の点について取り組む予定である.具体的内容は以下のことを含む.
(a)「材料評価」について, 申請設備の材料パラメータ電気的特性評価装置を用い,媒質パラメータの高周波特性を測定し,主としてアンテナの構造物における損失について検討すること.
(b)「具体的なアンテナ検討」について,逆L,逆Fアンテナやマイクロストリップアンテナなど,具体的な小形・平面アンテナについて扱い,アンテナ単体の場合と近接物体がある場合の特性について求め,得られた数値データからQ値を算出することにより理論解析との比較を行うこと.
(c)「試作実験と理論値検討」について,代表的な小形・平面アンテナの試作実験を行い,シミュレーション,理論値との比較検討を行うこと.

Causes of Carryover

次年度使用額が生じた理由は,設備を購入後,必要な資材を購入したが,それ以上購入した場合には金額が予算を上回ると考え,残高を残したことによる.

  • Research Products

    (1 results)

All 2020

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 円板装荷モノポールアンテナのアンテナサイズとQ値2020

    • Author(s)
      宮本翔太,野口啓介
    • Organizer
      2020年度電気・情報関係学会北陸支部連合大会

URL: 

Published: 2021-12-27  

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