2020 Fiscal Year Research-status Report
スパースアレーによる拡張アレー信号処理とその高精度センシング応用
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20K04500
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
市毛 弘一 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (10313470)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | アレー信号処理 / スパースアレー / センシング |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度は,様々なスパースアレー構造の検討とその評価に重点を置きつつ,ビームフォーミングや変復調応用などの検討も行った. 具体的には,まず,機械学習によるスパースアレー構造の最適化に関して検討を行い,特にリニアアレー構造の場合に,到来方向(DOA)推定性能の改善が可能であることを示した.また,2次元アレー構造の場合は焼きなまし法をベースとした最適化が有効であり,アレー構成ならびにDOA推定性能を検証した. さらに,重み付き空間フィルタを用いて,スパースアレーによる超高精細ビームフォーミングおよび変復調が可能となることを示し,通信システム実装時における性能評価を行った. また,最尤推定をベースとしたMODE法の改良による多数波到来時にも対応可能な高精度DOA推定手法の開発,アニヒレーティングフィルタ処理をベースとした高分解能到来波推定手法の開発などの研究も手掛けており,今後引き続き検討する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していたスパースアレー構造の検討については,機械学習を用いることで,様々なアレー構成を新たに考えることができており,想定以上の成果が上がった.また,ビームフォーミングおよび変復調については,空間フィルタの設計に難儀したものの,ウェイト更新式を工夫することで超高精細ビームフォーミングが可能となることを示すことができた.全体としては順調に進展していると思われる.
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きスパースアレー構造ならびに信号処理手法について検討を進める予定である.特に,拡張アレー信号処理における低コスト演算アルゴリズムの開発に重点を置いて,新たな基盤技術の確立を目指したい.
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響で,当初参加を予定していた国際会議および国内会議が,開催中止もしくはオンライン開催への変更となったため,旅費として支出を予定していた分が必要なくなったことと,参加費も減額されたものが多かったことから,一部を次年度使用として,物品の購入や学会参加費に充当するものとする.
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