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2021 Fiscal Year Research-status Report

電磁力によるトルク計測技術を用いた回転トルクの精密測定に関する研究

Research Project

Project/Area Number 20K04510
Research InstitutionNational Institute of Advanced Industrial Science and Technology

Principal Investigator

西野 敦洋  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 主任研究員 (40415724)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords力学量計測 / 超精密計測 / トルク / 回転数 / 電磁力
Outline of Annual Research Achievements

モータの特性を調べるには、回転トルク計測機器や回転計が搭載された試験装置を用いて、トルク-回転速度曲線(T-Sカーブ)や効率(=機械出力÷入力電力×100)等を評価する。現在、この回転トルク計測機器は、すべてアームの先端に重力を負荷(分銅またはおもりを載荷)し、回転しない状態で発生したトルクとの比較により評価されている。本研究では、先行研究(JSPS科研費15K18081、17K06482)で開発した、一様な静磁場中に置かれた矩形コイルに電流を流すことでトルクが発生するという原理に基づいた、電磁力によるトルク発生技術を応用し、磁気回路と矩形コイルを同期回転させながら矩形コイルに電流を供給して精密なトルクを発生させ、さらに同時に回転速度の評価も行うことで、信頼性の高い回転トルクの計測技術を確立することが目標である。
当該年度は、磁場中で矩形コイルが回転する際に生じる誘導起電力と、矩形コイルの角度位置及び角速度を精密に評価するために、先行研究で開発をしたPCI eXtensions for Instrumentation(PXI)の規格に基づいた電圧-カウンタ同時計測システムを、開発中の電磁力による回転式トルク発生装置用に改良し、矩形コイルを貫く全磁束の評価を行った。さらに、新たに導入した回転式トルク変換器について、既存の小容量実荷重式トルク標準機を用いて精密な評価を行った。その後、その回転式トルク変換器を開発中の電磁力による回転式トルク発生装置に設置し、まずは装置を回転させない状態で、電磁力により発生したトルクと、回転式トルク変換器で計測されたトルクとの比較を行い、両者は概ね一致していることを確認した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当該年度は、昨年度構築した磁気回路側(第1軸)とコイル側(第2軸)、そして第3の仮想軸を設定した同期回転制御システムについて、実際に磁気回路やコイル、センサ等を取り付けて第1軸および第2軸を回転させ、第1軸および第2軸に設置した各ロータリーエンコーダを用いて、第3の仮想軸で設定した速度に対してどの程度、回転速度のずれが生じるかなどの評価を行った。新たに導入した回転式トルク変換器について、産総研計量標準総合センターが保有する10 N m実荷重式トルク標準機を用いて、精密な評価を行った。そして、そのトルク変換器と、電磁力による回転式トルク発生装置が発生したトルクとの比較を行い、回転していない状態では、両者の値は概ね一致することが示された。一方、第1軸および第2軸の回転軸の振れなどを評価するために、一つのロータリースケールに対して複数の光学式リードヘッドを配置した、自己校正型ロータリーエンコーダの原理に基づく角度位置評価装置については、カウンタ/タイマモジュールによる複数チャンネルの同期計測が不十分であった。そのため、多軸測定に対応したレーザ変位計による回転軸の振れの評価を検討した。

Strategy for Future Research Activity

自己校正型ロータリーエンコーダの原理に基づいた角度位置評価装置の改良をすすめ、より精密な回転速度の評価を行うとともに、レーザ変位計による回転軸の振れなどの評価をする。電磁力による回転式トルク発生装置への回転式トルク変換器の設置方法の検討と、回転する矩形コイルに対してスリップリングを介してソース・メジャー・ユニットから供給される電流の評価を行う。これらをまとめ、回転しながら電磁力により発生したトルクを、回転式トルク変換器に負荷するとともに、その時の回転速度も同時に評価することで、回転中のトルク計測技術の確立を目指す。

Causes of Carryover

旅費について、新型コロナウイルス感染症拡大等の影響により、国際会議は延期、国内会議はオンライン開催となったため、執行計画とに差が生じた。
使用計画については、レーザ変位計のセンサヘッドの追加などにより、回転軸の振れなどのさらなる精密計測を目指す計画である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2021 Other

All Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results) Remarks (1 results)

  • [Presentation] Design of a new dynamic torque generation machine based on the principle of Kibble balance2021

    • Author(s)
      Misaki Hamaji, Atsuhiro Nishino, Koji Ogushi
    • Organizer
      XXIII IMEKO World Congress
    • Int'l Joint Research
  • [Remarks] 産総研-工学計測標準研究部門-力トルク標準研究グループ

    • URL

      https://unit.aist.go.jp/riem/ja/teams/ft-std/index.html

URL: 

Published: 2022-12-28  

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