2022 Fiscal Year Annual Research Report
Realization and validation of task switched model predictive control
Project/Area Number |
20K04533
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
奥田 裕之 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (90456690)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | モデル予測制御 / 自動運転 / ハイブリッドダイナミカルシステム |
Outline of Annual Research Achievements |
モデル予測制御(Model predictive control, MPC)は,①自車両や他車両のダイナミクス,②車両の物理限界や安全性への要求から決まる制約条件,③達成すべき目標を記述する評価関数,をそれぞれ数学的に記述することで,多様なタスクを実現できるため,自動運転の次世代基盤技術として期待されている.特に一般道での自動運転では,自車の速度域の変化によるダイナミクスモデルの変化や,予測対象となる周辺車両の台数によって①が変化したり,徐行,追従,フリー走行,交差点通過など走行時の目的や,障害物やブラインドコーナー等のリスクの存在に応じて③が変化したりと,達成すべきタスクMPCは目まぐるしく変化するため,これらの状況や目的の組み合わせで膨大な種類のMPCが必要とされる. 本年の研究では,複合的なタスクを実行するMPCを,小さなサブタスクを定義する「MPCプリミティブ」に分解し,走行状況に合わせて組み合わせ,実行するMPCを動的に組み立てる「MPCビルダ」を考案し,実装,シミュレーションを用いて動作検証を行った.また,前年までに実装・検証を行った,二つのMPC間をスムーズにつなぐ中間MPC(Intermediate MPC)のアイデアと統合し,多様なMPCの動的構成とこれらの複合的MPC間のスムーズな切り替えを実現することで,多様なMPCの設計の手間を大幅に削減しつつ,きわめて柔軟かつ実行可能性の高い並列・直列マルチタスク実行の枠組みを完成させた.例えば,追い越し,停止,交差点通過等を含むいくつかの複合タスク環境で,5~6個のプリミティブの合成により11~30個のMPCを自動生成し,可解性を保ちながら滑らかに切り替えつつ自動走行を達成した.また,実時間最適解トラッキング型の非線形MPCの高速解法で求解することで,それらが実用的かつ実時間で解けることを確認した.
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