2022 Fiscal Year Annual Research Report
閉ループ同定アルゴリズムの開発及び統計的な方法に基づくシステム同定の展開
Project/Area Number |
20K04535
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
田中 秀幸 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (90303883)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 部分空間同定法 / LPVシステムの同定 / カーネル法 / 閉ループ同定 / 不安定系の同定 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の成果は以下の通りである。 LPVシステム(Linear Parameter Varying)の閉ループ同定について研究を進めた。昨年度第9回制御部門マルチシンポジウム(MSCS 2022)で発表したカーネル法を用いた状態推定について数値的な解析を行った。線形時不変系の閉ループ同定法であるPBSID法の仮定に着目し,過去と未来のデータの行空間の共通部分が0であることに着目した考察を行い,第10回制御部門マルチシンポジウム(MSCS 2023)で発表した。また,MSCS 2022で発表したカーネル法を用いたLPVシステムの閉ループ同定について考察を深め,IFAC 2023で発表予定である。 閉ループ部分空間同定法を行う際にARXモデルによる同定がまず行われる。非線形ARXモデルに基づくシステム同定について考察することは,非線形系の状態空間表現でのモデリングに役立つ可能性がある。非線形ARXモデルに対し,乱択化フーリエ特徴関数によるカーネル法を用いた方法について考察した。本結果について,第65回自動制御連合講演会で発表した。 部分空間同定法(N4SID)および確定実現を用いながら人の動きのモデリングを行うことで,難易度に応じて次数を決めることにより,人に教示するための方法を考察した。この結果を,Journal of Robotics Networking and Artificial Life に投稿し,採択された。 研究期間全体の成果は以下の通りである。閉ループ下にある不安定な線形時不変系の同定対象に対し,その最小実現を求める2つの同定法を開発した。カーネル法を用いたLPVシステムの閉ループ同定法を提案した。部分空間同定法に関することとして,非線形ARXモデルの同定や,システム同定の新たな理論や応用等に関する展開をはかった。
|
Research Products
(7 results)