2021 Fiscal Year Research-status Report
Interaction between transition metal impurities and dislocations in diamond crystals
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20K04573
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Research Institution | 公益財団法人科学技術交流財団(あいちシンクロトロン光センター、知の拠点重点研究プロジェクト統括部) |
Principal Investigator |
花田 賢志 公益財団法人科学技術交流財団(あいちシンクロトロン光センター、知の拠点重点研究プロジェクト統括部), あいちシンクロトロン光センター, 技術研究員 (30637319)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有元 圭介 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (30345699)
田渕 雅夫 名古屋大学, シンクロトロン光研究センター, 教授 (90222124)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ダイヤモンド / 転位 / 金属援用終端法 / 金属不純物ドープ / タングステン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,金属援用終端法によるダイヤモンド単結晶の低転位密度化のメカニズム解明を目標に,ダイヤモンド中に添加されたタングステン金属不純物と転位との相互作用を解明することを目的としている.タングステン原子の局所微細構造・ドーパントサイトの評価,転位種別・分布の解析,歪み状態・分布の評価を行う.これらの解析結果をもとに,タングステン金属不純物による転位形態の変態機構をモデル化し,タングステン金属不純物と転位の相互作用について学術的に解明することを目的としている. 2020年度は,高温高圧合成法により作製されたダイヤモンド単結晶基板上に,高温フィラメントを用いた化学気相成長法を用いて,タングステンをin-situドーピングしつつダイヤモンド単結晶膜を成長させた.作製したダイヤモンド単結晶膜試料の蛍光X線測定により,タングステンドープが確認された.ダイヤモンド単結晶中のタングステンの蛍光X線吸収微細構造(XAFS)スペクトルを取得し,得られたXAFSスペクトルの広域X線吸収微細構造(EXAFS)解析により,タングステン原子からの第1・第2・第3隣接原子間距離を見積もった.見積もられた隣接原子間距離とXAFSスペクトル解析をもとにダイヤモンド結晶構造中のタングステン原子の配置と局所微細構造の特定できる可能性がある.タングステン原子のダイヤモンド結晶構造中の配置と局所微細構造は,転位との相関を明らかにする上で重要な情報となる. 2021年度に,タングステン金属を添加したダイヤモンド単結晶膜試料の歪み測定,転位測定,顕微ラマンマッピング測定,逆格子空間マッピング測定を行った.得られた結果をもとに解析を進めている.不純物と転位との相関に関して知見を得るためには,さらなる測定を詳細に行い解析を進める必要がある.2022年度にそれらの測定・解析を行う予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度にて,タングステン金属を添加したダイヤモンド単結晶膜試料の歪み測定,転位測定,顕微ラマンマッピング測定,逆格子空間マッピング測定を行うことができた.不純物と転位と歪みとの相関に関して知見を得るためには,さらなる測定を詳細に行い解析を進める必要がある.2022年度にそれらの測定・解析を行う予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
ダイヤモンド結晶構造中のタングステン金属原子不純物・歪み・転位の関連性を考察するために,さらなる実験を行い微細構造情報・転位情報・歪み情報を詳細に取得していき解析を行う.解析結果をもとに,タングステン金属添加による,ダイヤモンド結晶の転位構造の変態機構の解明にアプローチする.
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Causes of Carryover |
購入予定の物品が納期長期化により2021年度内に購入できなかったために次年度使用額が生じた.購入できなかった物品は2022年度に購入する予定である.
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