2022 Fiscal Year Research-status Report
Aerial 3D imaging with long-distance by retroreflective mirror array
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20K04604
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
小池 崇文 法政大学, 情報科学部, 教授 (30530399)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 空中像 / ライトフィールド / 画質評価 / 視点検出 |
Outline of Annual Research Achievements |
本技術原理に基づくデバイス (RMA: Retroreflective Mirror Array) に対して,エッジ法によるMTF (Modulation Transfer Function) 評価を実施した.評価の結果,RMAのMTFは非常に高いことが確認できた.これはガラスを加工した技術であり,かつ,精度良く製作できていることの証拠である.一方で,必ずしもMTFがRMAの主観的画質を正しく表現できていないことが判明した. また,RMAの製造精度が画質に与える影響を定式化した.RMAは,短冊状の細いガラスプレートを多数並べて製作するが,ガラスプレートの加工精度や,プレート並べ精度等,複数の要因が画質に影響を与えることが判った.そのため,それぞれの誤差がどのように画質に影響するのかを,光線反射の観点で計算を行うことで定式化した.具体的には,特定1方向の位置ずれと,別方向周りの角度ずれが大きく画質に影響を与えることが判明した.これは,今後のRMA製作に反映できる知見である. また,RMAを含む空中像技術において,空中像の飛び出し距離を変更するには,ディスプレイ等の要素デバイスを物理的に移動させる必要があった.我々は,視点検出を用いて表示すべき空中像の運動視差量を動的に制御することで,物理的な移動制御をせずに,ソフトウェアだけで空中像の奥行き距離の変更を実現する技術を開発した.現在は,カメラのフレームレートと処理遅延があるため,効果には個人差があることが確認できている.しかしながら,過去の関連研究を考慮すると,フレームレートや遅延の削減により,より効果が出ることが想定される.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初予定の画質評価だけでなく,新規アイデアによるソフトウェアを用いた表現性能の向上が確認できたため.
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Strategy for Future Research Activity |
視点検出方法の改良により,奥行き変更位置の効果が改善することが予想される.最終年度であるので,成果を論文化することに注力しつつ,空中像ディスプレイだけでなく立体ディスプレイと比較評価するなど,更に研究を進めていきたい.
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Causes of Carryover |
コロナの影響により国際会議がオンラインで開催されたため旅費の使用が予定より大幅に減ったため.来年度に現地開催の国際会議の旅費に使用予定である.それに伴い旅費の使用予定が減ったが,一方で新規アイデアによる研究成果が出てきたので,その研究をすすめるための消耗品や備品に使用する.
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