2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of hybrid plasmonics-photonics devices
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20K04609
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Research Institution | Anan National College of Technology |
Principal Investigator |
岡本 浩行 阿南工業高等専門学校, 創造技術工学科, 教授 (60390506)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 堅三 徳島大学, ポストLEDフォトニクス研究所, 准教授 (00501826)
鎌田 隼 国立研究開発法人情報通信研究機構, 未来ICT研究所フロンティア創造総合研究室, 研究員 (90850751)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 光デバイス・光回路 / プラズモニクス |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度は、ハイブリッドデバイス構築のためにプラズモニック導波と及び光導波路を組み合わせた構造の設計を実施した。デバイス構造の作製は電子ビームリソグラフィ技術を用いる予定であり、実際に構造の作製段階に入ったときに作製技術を容易に適用できるよう基板及び導波路材料を、まず最初に選定した。基板としてはSOI(Silicon on Insulator)基板を用い、導波路材料として二酸化ケイ素、金属には金を用いることとして、構造設計を実施した。設計には、有限領域差分法を用いたシミュレーションにより、デバイスの特性が最も有効となる構造を選択できるようにした。設計を行ったデバイスは波長選択素子として、特定の波長のみ透過しない構造の設計を行った。その結果、近赤外領域において金属部分の長さを制御することで透過しない波長のコントロールができることを確認した。これは、ハイブリッドデバイスを伝搬する表面プラズモンポラリトンと導波光の状態が、デバイスの出力ポートにおいて導波光の電界強度分布に近い場合は透過できるが、デバイスの出力ポートにおいて表面プラズモンポラリトンの電界強度分布に近い場合は透過できずに反射されるためである。この現象については、表面プラズモンポラリトンが伝搬する金属の長さにより変化するため,金属の長さを制御することで、デバイスの出力ポートにおける波長をコントロールできることを明らかにした。 令和3年度は構造の作製を行い、その評価を実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和2年度には構造の設計及び、その構造が有する特性を確認できている。設計した構造は作製技術を考慮した構造及び材料を選択している。評価のためには複数の構造を作製する必要があるが、その点について、一つの基板上に複数構造を作製できるよう検討している。さらには評価では光を入射するポートが必要となるが,その部分についての構造も設計済みでハイ風呂一度デバイスと入出力ポートの設計まで完了している。令和3年度には、設計した構造の作製及びその評価を実施する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度には、設計した構造の作製及びその評価を実施する予定である。設計した構造については、入出力ポートとハイブリッドデバイスを組み合わせた構造となっているため、作製完了後、すぐに阿南高専において評価を開始する。ただし評価では近赤外光を用いるため近赤外光用のレーザ及び検出器などの準備を行う必要があり、阿南高専では準備できない物品もある。そのため、研究分担者と連携して実施する。評価では、金属部分の長さを変えることにより特定の波長のみ透過しないことを確認する。
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Causes of Carryover |
令和2年度は、主に計算機を利用した構造設計を行っており、計算機に要する費用のみ利用した。令和2年度後半からは構造作製の準備を進める予定であったが、新型コロナの影響のため、現地の実験などが行えない状態が続いたため、物品費は発生しなかった。さらに研究分担者との研究打ち合わせや学術講演会などについてもオンラインでの参加となり旅費も発生しなかった。計算機により求めた設計データの取りまとめなどについても学生が登校禁止となっていた期間が長く、データのとりまとめなども依頼することができずに謝金についても発生しなかった。 令和3年度は、構造の作製及び評価を実施する予定であり、昨年度使用しなかった物品費を利用する。さらに旅費等についても現地開催の学会は少ないことが予想されるため、オンラインでの学術講演会などの参加費として利用する予定である。また謝金については、対面授業が続けられていることから昨年度のデータ整理や実験データ整理などで利用する予定である。
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Research Products
(1 results)