2021 Fiscal Year Research-status Report
Research on early degradation mechanism of road pavement due to interlayer debonding and its countermeasures
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20K04655
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Research Institution | National Institute for Land and Infrastructure Management |
Principal Investigator |
若林 由弥 国土技術政策総合研究所, 道路構造物研究部, 研究官 (00776099)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前川 亮太 国立研究開発法人土木研究所, 土木研究所(つくば中央研究所), 主任研究員 (20455497)
川名 太 東京農業大学, 地域環境科学部, 教授 (90349837)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 層間接着 / 引張ひずみ / タックコート |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、層間はく離や通常の舗装における層間の付着状態などを再現した試験舗装上で荷重車による繰返し載荷試験を実施し、層間の挙動や長期供用性の変化について調査するとともに、調査結果に基づき層間の付着状態を考慮した疲労解析モデルを構築し、層間はく離が舗装の耐久性に与える影響について分析するとともに具体的な予防策について検討することを目的とする。 令和3年度は、3種類の層間接着状態(路盤紙により層間を非接着とした舗装、道路工事で標準的に使用されている乳剤を層間に散布した舗装、空港舗装等で使用される付着性の高い乳剤を層間に散布した舗装)を再現した試験舗装を施工した。その後、試験舗装に対し、舗装たわみ測定装置(FWD)による49kNの荷重載荷を行い、舗装内部に生じるひずみの挙動について観測した。その結果、層間を非接着とした舗装では、乳剤により接着した舗装と比べて、層間の上下に生じるひずみの大小関係が逆転することが判明した。この結果は、令和2年度に実施した、多層弾性解析により層間すべりを仮定しひずみを計算した結果と整合するものである。 一方、その後試験舗装に対して荷重車による促進載荷を実施し、損傷の進行について確認しているが、現時点で損傷状況に明確な差は生じておらず、初期の接着状態が舗装の耐久性に与える影響については未だ明らかとなっていない。従って、促進載荷を継続し、引き続き損傷の進行について調査を進めていく必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究計画段階では、試験舗装の施工は令和2年度中に施工し、令和3年度内に49kN換算輪数で40万輪相当の促進載荷を完了する予定であったが、舗装走行実験場の実験計画や試験工区の施工工事の調整の結果、実際の施工が令和3年5月となり、促進載荷についても30万輪相当まで完了していない状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、試験舗装に対する促進載荷試験を行い、ひび割れ発生状況等の追跡調査を行うことにより、層間接着状態が舗装の耐久性に与える影響について検証を進める。また、試験舗装に対して舗装たわみ測定車による調査で得られたたわみ及びひずみ分布等のデータから、層間接着状態を考慮したより精緻なたわみの逆解析手法について検証し、提案する。 さらに、以上の成果について年度内にとりまとめる。
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Causes of Carryover |
試験舗装に対する追跡調査について、試験施工の時期が遅れたため促進載荷の計画が後ろ倒しとなり、令和3年度は当初想定していた調査より1回少ない調査回数となったため、次年度使用額が生じた。その後の調査については引き続き令和4年度に実施する予定であり、使用予定である。
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Research Products
(1 results)