2021 Fiscal Year Research-status Report
画期的な側面遮水技術による海面廃棄物処分場の安心・安全性能の向上に関する研究
Project/Area Number |
20K04686
|
Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
稲積 真哉 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (90362459)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 有害物質 / 廃棄物処分場 / 安心・安全 |
Outline of Annual Research Achievements |
2本の鋼管がH鋼で予め溶接された建材である「連結鋼管矢板」,ならびに連結鋼管矢板に係わる技術として開発した2つのH鋼および膨潤性止水材を用いた「H-H継手」によって構成される「H-H継手を施した連結鋼管矢板を用いた鋼製遮水壁の現場適用性および長期的耐久性を検討した。 そこでは,H-H継手を施した連結鋼管矢板に関する室内力学的・水理学的試験に基づく既往の研究成果を発展させ,また,現場性能を検証するため,申請者が所属する芝浦工業大学にて現場条件を限りなく模擬した大規模模擬打設・遮水性試験を実施した。大規模模擬打設・遮水性試験では,既実施の室内試験等で得られたH-H継手を施した連結鋼管矢板の力学的・水理学的特性が,現場レベルにおいてどの程度まで発揮できるかの検証を施工法も含めて検討した。一方,遮水処理材として申請者が開発に携わっている膨潤性止水材が接着・塗布されたH-H継手を施した連結鋼管矢板による鋼製遮水壁の長期的耐久性を実験的に明らかにした。 具体的には,H-H継手を施した連結鋼管矢板の変形場(地震外力場)および劣化促進場における遮水性能および変形追随遮水性能を重力場・遠心場透水試験より評価した。それより,H-H継手を施した連結鋼管矢板の鋼製遮水壁としての長期的な遮水・遮蔽性,耐震性,耐津波性,および各々の相関性に関する維持補修技術の提案・確立を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和3年度においては,本研究課題の当初計画どおりに成果をほぼ示すことができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
連結鋼管矢板が有する廃棄物保有水の浄化促進効果を検証しなければならない。これより,遮水・保有水浄化促進型の鋼製遮水壁は,廃棄物保有水の封じ込め環境において効果的に廃棄物保有水を集排水することができることを明らかにしなければならない。
|