2022 Fiscal Year Annual Research Report
画期的な側面遮水技術による海面廃棄物処分場の安心・安全性能の向上に関する研究
Project/Area Number |
20K04686
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
稲積 真哉 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (90362459)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 廃棄物処分場 / 鋼製遮水壁 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では廃棄物処分場(特に,海面処分場)における側面遮水工(中でも,鋼製遮水壁に着目)を有効活用することで,廃棄物保有水の封じ込め効果に加え,保有水の浄化促進効果まで期待できる,遮水・保有水浄化促進型の鋼製遮水壁を提案・検討する。 本遮水工では,遮水工内に形成される空洞空間へモルタル等の低透水性材料の充填を行わず,その空洞空間内に漏出(滞留)した廃棄物保有水を揚水作業によって集排水するものである(図-2参照)。本研究の具体的な目的は以下のとおり,H-H継手を施した連結鋼管矢板を用いた鋼製遮水壁,更には遮水・保有水浄化促進型の鋼製遮水壁が有する遮水性能および廃棄物保有水の浄化促進効果を,実験的・解析的に検証することである。 全く新しい遮水・保有水浄化促進型の鋼製遮水壁,すなわち,H-H継手を施した連結鋼管矢板における継手構造を有効活用することで,有害物質の封じ込め効果に加え,廃棄物保有水の浄化促進効果まで期待できる,画期的な鋼製遮水壁(遮水・保有水浄化促進型の鋼製遮水壁)を提案・検討した。遮水・保有水浄化促進型の鋼製遮水壁は,H-H継手の空洞空間へモルタル等の充填を行わず,その空洞空間内に漏出(滞留)した廃棄物保有水を揚水作業によって集排水するものである。具体的な提案・検討では,(b)で実施する大規模模擬打設・遮水性試験および重力場・遠心場透水試験に連動して,H-H継手を施した連結鋼管矢板が有する廃棄物保有水の浄化促進効果を検証した。これより,遮水・保有水浄化促進型の鋼製遮水壁は,廃棄物保有水の封じ込め環境において効果的に廃棄物保有水を集排水することができることを明らかにした。
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