2022 Fiscal Year Annual Research Report
道路ネットワーク特性と交通事故発生確率に基づく自転車通行環境の整備形態の検討
Project/Area Number |
20K04726
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
小川 圭一 立命館大学, 理工学部, 教授 (50303508)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 自転車 / 自転車通行環境 / 交通事故 / 通行位置 / 通行方向 / 道路ネットワーク特性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、自転車の通行位置・通行方向の規定と、出発地・目的地間の交通事故遭遇確率との関係について、道路左側の一方向通行をすることによる出発地・目的地間の迂回とそれにともなう車道横断回数の変化を考慮した分析をおこなう。具体的には、異なる道路ネットワーク特性をもつ複数の対象地域を想定し、多様な出発地・目的地間における自転車の通行経路を、自転車の通行位置・通行方向の規定に応じて設定し、出発地・目的地間における交通事故遭遇確率を算定する。また、交通シミュレーションを用いて歩行者・自転車・自動車の錯綜状況を表現することにより、対象地域の歩行者交通量、自転車交通量、自動車交通量に応じた交通事故遭遇確率を算定する。これらにより、道路ネットワーク特性や自転車の利用距離の特性に応じた、対象地域全体としての交通事故発生件数を減少させるための自転車通行環境の整備形態や自転車道の一方通行規制の導入可否の検討をおこなう。 令和4年度には、前年度から継続して、道路左側の一方向通行となる整備形態を想定し、往復2車線道路における車道上の付加的な自転車通行空間の設置水準の検討をおこなった。具体的には、往復2車線道路における自動車交通のサービス水準の評価指標である追従時間率と、自転車交通のサービス水準である自動車による追越し回数、追越し時の隔離距離などを考慮して、エージェントシミュレーションを用いて自転車・自動車交通を再現することにより、付加的な自転車通行空間の設置効果の分析をおこなった。また、エージェントシミュレーションを用いて歩行者・自転車・自動車の錯綜状況を表現することにより、対象地域の歩行者交通量、自転車交通量、自動車交通量に応じた交通事故遭遇確率を算定し、対象地域全体としての交通事故発生件数を減少させるための自転車通行環境の整備形態や自転車道の一方通行規制の導入可否の検討をおこなった。
|
Research Products
(4 results)