2020 Fiscal Year Research-status Report
A calculation method on primary energy consumption for various heat source of service water heating
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20K04817
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
岩本 靜男 神奈川大学, 工学部, 教授 (20213316)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
傳法谷 郁乃 神奈川大学, 工学部, 助教 (00782301)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 給湯設備 / 給水温 / 熱源 / 一次エネルギー消費量 / 省エネルギー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、非住宅の給湯設備による一次エネルギー消費量を推定するために、実測による精度検証のうえで、様々な給湯設備の一次エネルギー消費量の体系的な計算方法を構築することを目的とする。対象とする熱源は、太陽熱による給水予熱、ガスや石油焚の温水・蒸気ボイラ、ヒートポンプ式給湯機とし、これらを組み合わせたハイブリッド熱源をも対象とする。熱源の一次エネルギー消費量の算定に必要な給水温については、地域別の算定法を対象とする。 研究実績の概要は、以下の通りである。特に令和2年度はコロナ禍により予定していた実測データの入手や国際会議での発表が行えず、机上の作業のみとなった。予算も使わないようにし、次年度に繰り越すことにした。 1. 給水温計算法については、省エネルギー基準の地域区分1~8の代表地8市を対象とし、各地の浄水場のデータ調査、簡易計算式を提案できた。空気調和・衛生工学会大会の論文として発表している。 2. ボイラ計算法については省エネルギー基準の空調用ボイラで採用されている計算法を用いて検討を始めた。今年度から実測データの解析を予定していたが、コロナ禍により不十分であり、十分な解析には至っていない。 3.ヒートポンプ式給湯機については、既存の実測データの解析を終えて傾向をつかむことはできた。計算モデルの構築にはいたっておらず、今後の課題となる。 4. 給湯システム計算法については、上記の1~3の検討用にエクセルによる計算シートを構築し、検討を始めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在までの進捗状況は、以下の通りである。 1. 給水温計算法については、空気調和・衛生工学会の小委員会の協力も得られ、当初計画以上に進展している。省エネルギー基準の地域区分1~8の代表地8市を対象とし、各地の浄水場のデータ調査、簡易計算式の提案と確認を行った。また、全国の県庁所在地と政令指定都市を対象とした検討を始めた。 2. ボイラ計算法については、省エネルギー基準で採用されている空調用ボイラの計算モデルを用いた試算を行っている。当初予定していた実測データが、コロナ禍によって十分入手できていないため、データ解析に至っていない。 3. ヒートポンプ式給湯機については、これまで入手できている実測データについて解析を行った。特定の物件であるが実態は確認できているが、計算モデルの構築には至っていない。 4. 給湯システム計算法について 簡易にエクセルによる検討用計算シートを構築した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の推進方策は、以下の通りである。 1. 給水温計算法については、省エネルギー基準の地域区分の代表都市、全国の県庁所在地と政令指定都市を対象にした検討を続ける。また、既往の研究成果を踏まえて、太陽熱による予熱の計算モデルを組み込む。 2. ボイラ計算法については コロナ禍で入手が遅れている実測データを解析することで、実態を把握するとともに単純で実用的な計算式を提案する。 3. ヒートポンプ式給湯機については、さらに実測結果の検討を進めて、実用的な計算式を提案する。 4. 給湯システム計算法について構築したエクセルによる計算シートをさらに洗練させる。上記の1~3の成果を組み合せて、熱源の運転制御やハイブリッド熱源を含めて、給湯設備をシステムとして捉えて構築していく。
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Causes of Carryover |
コロナ禍による研究活動の遅延が主な理由である。実測データが十分に入手できず、解析が遅れていること、発表を予定していた国際会議がコロナ禍で中止となったこと、データ解析のための謝金支出のみにとどまったこと、が挙げられる。これらの予算は令和3年度以降に有効に活用する予定である。
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Research Products
(1 results)