2021 Fiscal Year Research-status Report
空調制御のために熱画像からAIにより非接触でリアルタイムな代謝量推定を試みる研究
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20K04824
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Research Institution | Kure National College of Technology |
Principal Investigator |
大和 義昭 呉工業高等専門学校, 建築学分野, 教授 (20450140)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宋 城基 広島工業大学, 環境学部, 准教授 (70422813)
木村 竜士 高知工業高等専門学校, ソーシャルデザイン工学科, 准教授 (90571810)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 機械学習 / 代謝量 / AI / 姿勢判別 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初の計画では2021年度は,研究機関の2年目であり,1年目に収集したデータで学習させた姿勢判別用機械学習モデルの改良と,判別した各種の姿勢と結び付けられる代謝量の測定実験を行う予定であった. 姿勢判別用機械学習モデルは,従来の物体検知型モデルに代えて,より少ない学習データ数でも高精度の姿勢判別が可能と思われた画像認識型モデルの構築に取り組んだ.被験者6人を用いた写真撮影により収集した立位と椅子座位姿勢の約1000枚の画像データで学習させ,モデルを構築した.収集した画像データの回転や反転により水増しさせたデータで学習させて構築したモデルも構築し,学習データ水増し前後のモデルでの判別精度の比較や,エポック数を変えて作成したモデル間での判別精度比較などを行った. 2021年度に構築したいずれのモデルでも判別精度は6割前後で学習データの水増しやエポック数による判別精度の違いは見られなかった.モデル間で判別精度の違いが小さく且つ判別精度が低いことの原因は,まだまだ学習データ数が少ないことや判別できる姿勢が立位と椅子座位と少ないことなどが考えられた.被験者数および姿勢の種類を増やした学習用データの収集が今後の課題として残された. また,物体認識モデルではリアルタイムの姿勢判別が難しいことや,一度に複数人に対して姿勢判別ができないという難点も見いだされた.より少ない学習データでも高精度の判別が期待できることから物体認識モデルでの構築を試みたが,上記のリアルタイムで複数人での判別の可能性のある物体検知モデルでの構築も課題として残された. また,コロナ禍により学生の登校ができなかった期間があったことから,代謝量の測定実験は実施することができず,次年度に実施することが課題として残された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍により,学生の登校が禁止された期間があったことにより,被験者実験の実施やその後のデータ整理・解析が予定通りには進まず大きく遅れた. また,コロナ禍のために当研究グループの研究者が所属する高専・大学が校外からの訪問者の受入を制限したことなどがあり,申請当初は予定していた当研究グループ合同で開催する勉強会や合同実験が実施できなかった.約1ヶ月に一度はオンラインでのミーティングを実施するなどリカバリーの努力もしたが,研究計画の遅れを取り戻す効果は得られなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は,当研究グループのメンバーが所属する高専・大学でウィズコロナの方針が多く取り入れられるようになった.すなわち,これまでの2年間に比べてより学生が登校できるようになり,また外部からの訪問をより受け入れるようになってきている.そこで,本年度は昨年に実施予定であったが取り組めなかった代謝量測定の被験者実験を実施する. また,姿勢判別機械学習モデルについては,昨年度までに各高専・大学で蓄積した学習用画像データを持ち寄り統合させる.被験者を用いた写真撮影による画像データの収集に加えて,インターネット上の写真共有サイトからのDLなど,被験者を用いないためにコロナ禍でも実施可能な方法での画像データの収集に務める. 当初の予定では今年度が3年の研究機関の最終年度であるが,一年間の期間延長を視野にいれ,今後2年間での研究実施に務める.
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Causes of Carryover |
2021年度はコロナ禍のために,学生が登校できない期間があって被験者実験やそのデータ整理・解析のための謝金の支払いが発生しなかった.また,本研究グループのメンバーの所属先の高専・大学が外来者に訪問を制限したために合同実験や合同ミーティングが開催されず旅費が使用されなかったためである. 2022年度は,当研究グループのメンバーが所属する高専・大学でウィズコロナの方針が多く取り入れられるようになった.すなわち,これまでの2年間に比べてより学生が登校できるようになり,また外部からの訪問をより受け入れるようになってきている.本年度は昨年に実施予定であったが取り組めなかった被験者実験を実施するため謝金を支出する.また,実験協力のために相互の高専・大学の行き来するための旅費や学会参加のための旅費を支出する. また,当初の予定では今年度が3年の研究機関の最終年度であるが,一年間の期間延長を視野にいれ,今後2年間での研究実施に務める.すなわち,来年度以降にも研究を継続し,データ解析にかかる謝金や旅費などを支出する.
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