2022 Fiscal Year Research-status Report
大規模建築物を伴う開発地区の持続的あり方に係る再々開発手法の検討
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20K04876
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
土田 寛 東京電機大学, 未来科学部, 教授 (00625353)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 地区拡張性 / 地域貢献施設・空間 / 立体都市計画 / 用途変更 |
Outline of Annual Research Achievements |
都市再生を中心に容積率インセンティブ型の計画、設計手法が実施され、再開発事業のブームが続いている。これらの中には民間活力、民間資金の活用を視野に入れた地域マネジメントの方向性も視野に入っている。しかし、少子高齢化や人口減少が現実化し問題が顕在化する中で、持続的な都市・地域の在り方を考えると、地域等のスケールをはるかに超えた建築物等が課題になる可能性は高い。加えてコンパクトシティなどの実現に向かっては、高度利用に代表される立体利用の視点は重要であるものの、その立地の適正化を踏まえると、あらためて平面的な土地利用をベースとした都市機能、ヴォリュームの配置などについて新しい理論の構築も必要とされる。 本研究は、日本に先立って大規模建築物を伴って都市開発を行ってきた事例を参照し、その後の変遷を確認するとともに再々開発につながる手法を含めた知見を導出することを目的としている。 新型感染症のパンデミックは、ほぼ終息を迎えつつあるものの、それ以前の状況には完全に戻ってはおらず、現地への渡航並びにヒアリング調査などが十分には実施できない状況は継続している。現状、文献調査を中心に各種関連資料などの収集、国内関係機関等へのヒアリングを通じて基礎的な情報収集と分析を行いつつ、現地調査・ヒアリングに向けた準備を行ってきた。その内容として開発地区の拡張や再編などの有無、高容積率を実現させるための理論的根拠となっている地域、公益貢献の空間やプログラムなどの変化と内容、立体的都市計画に通じる用途変更やリノベーションの状況を整理した。 次年度以降に現地調査・ヒアリングを実施する予定であるが、その成果を踏まえて研究期間の延長も含めて検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型感染症の影響で、海外事例調査の進捗が想像以上に大きな影響を与えている。通信手段等が多様化しているものの、空間的、都市的現況と得られた知見の整合等を図るうえで、現実的な障壁があることを痛感している。 非常事態宣言の解除を受けて調査等実施に向けて努力する。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年5月にアメリカ合衆国、その他の地域で通常化の流れを受けて、精力的に研究を推進する予定である。 一方で、感染症拡大に伴う社会経済的な変化がそれ以前の状況に与えた影響も少なからず想定される中で十分な考察が不可避と考えている。今後得られる知見を勘案しつつ、十分な分析が行えるようにする。 文献調査等を中心にまとめた範囲で、日本建築学会、北米環境デザイン学会などに論文を渡航し、発表を予定している。
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Causes of Carryover |
2022年度については、具体的な費用の発生する作業項目が発生しなかったため
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