2021 Fiscal Year Research-status Report
Dynamic Pedestrian Flow Management Method Focusing on Small Grouping of Walking Crowds and Layered Crossing Phenomena
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20K04878
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
高柳 英明 東京都市大学, 都市生活学部, 教授 (70344968)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮地 英生 東京都市大学, メディア情報学部, 教授 (00501727)
野中 謙一郎 東京都市大学, 理工学部, 教授 (30298012)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 人流解析 / 群集流動シミュレーション / 行動予測アルゴリズム / 歩行者トラッキング / 建築計画 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、不特定多数の利用する高密度集客空間における非定常現象である歩行群集に対し、人間行動・移動軌跡を大域かつ同時に把握し、小集団化・層状・櫛状・くさび形成・いのしし口効果等の流れの非定常特性を動的に特定でき、群集流の制御解を即時算出するための動的な群集流の制御方法を群集流動シミュレーション上にて明示することである。 2021年度においては群集内の移動個体の回避行動・回避予兆行動についての数理基準与件を見出すべく、東京都市大学総合研究所・イノベーション研究機構『インテリジェントロボティクスセンター』内モーションキャプチャリング施設内にて、実験的群集発生下での回避行動・歩行加速度変異のカメラ・トラッキング調査と歩行者行動の非定常現象の抽出データの集収を行った。また同時に、群集トラッキング時のオクルージョン(人垣による画像認識の同定欠損)に対し、各移動個体の歩行軌跡データの予測モデルを適用、シミュレーション環境においてオフラインチューニングを行った。歩行者データのトラッキング技術や、カメラセンサによるターゲット不可視時の歩行軌跡補間・予測技術、人間行動の非定常特性の同定がそれぞれ別個の問題としてあったが、これらの協働により、混雑群集内をガイダンスできるPM(パーソナルモビリティ)の運動制御技術の開発の他、駅環境下等を想定した群集流れの理想的制御解が得られる事が強く示唆されるに至った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年以来のSars-Cov2感染蔓延防止措置等により、実空間での群集流を対象とした歩行者トラッキングデータ集取にやや遅れが生じた。状況を都度鑑み2020年度では『インテリジェントロボティクスセンター』内モーションキャプチャリング施設内にて、実験的群集発生下での回避行動・歩行加速度変異のカメラ・トラッキング調査と歩行者行動の非定常現象の抽出データの集収を先行して実施し、当初予定していた鉄道駅環境での歩行者トラッキング調査については2021年度に実施した。またシミュレーション環境構築・歩行者モデル構築については概ね順調に進んでおり、以降進められる分析データの与件フィードバックを待つばかりとなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は本課題の最終年度であり、2021年度までの成果を基に集流動シミュレーションを実行し、パーソナルビークル及び電動キックボード等と歩行者の混在した「歩車融合環境下での歩行安全性評価」と、歩車融合下での群集密度指標である「新サービス水準」の策定を遂行することとした。ここで述べる新サービス水準とは、従前のサービス水準とは異なり(単位時間あたりの群集混雑度合いにかかり、歩行者1人あたりの歩行面積として算出した数値指標[人/m2xΔt])、人間の歩行速度と同等の速度にて挙動するパーソナルビークルが、群集混雑内を停止・コンフリクトせず運行できうる水準として示すものであり、歩行群集内の小集団現象からくるボイドの発生様態にも連関することから、前者のような一様指標として取り扱いにくい。本問題点について2022年度は、群集密度別に捉えた小集団化現象の発生割合に着目し、「人ボイドレシオ」の観点からサービス水準値のチューニングを行うこととする。また同時に閾値付近での個体間距離・回避距離から、MHE(Moving Horozon Estimation)法による挙動予測アルゴリズムへの数値与件のフィードバックを行うとする。
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Causes of Carryover |
2019年以来のSars-Cov2感染蔓延防止措置等により、実空間での群集流を対象とした歩行者トラッキングデータ集取にやや遅れが生じた。状況を都度鑑み2020年度では『インテリジェントロボティクスセンター』内モーションキャプチャリング施設内にて、実験的群集発生下での回避行動・歩行加速度変異のカメラ・トラッキング調査と歩行者行動の非定常現象の抽出データの集収を先行して実施し、当初予定していた鉄道駅環境での歩行者トラッキング調査については2021年度に実施した。以上を事由に両年度経費使用額に変動が生じた。よって2022年度は、これらの抽出済み歩行者行動データのトラジェクトリ抽出および回避行動モデル化、また同モデルのシミュレーション環境への適用と解析実行を行うべく、解析プログラム構築およびそのハード・ソフトウエア環境整備及び解析補助アルバイト費用を拠出する計画にある。
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Research Products
(6 results)