2022 Fiscal Year Research-status Report
近世ヴェネツィア共和国による帰属都市への建築的介入
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20K04895
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
青木 香代子 日本女子大学, 家政学部, 研究員 (00597065)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ヴェネツィア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究開始当初の予定では、令和4年度は「近世ヴェネツィア共和国によるパドヴァにおける建築的介入」について、ピッアッツァ・デイ・コンシーリ、ロッジア・デル・コンシリオ、パラッツォ・デル・カピタニオを対象にパドヴァ大学の歴史学科の図書館、パドヴァ国立古文書館、ヴェネツィア国立古文書館、マルチャーナ図書館などにおける資料の収集と現地調査をおこなう予定であった。しかしながら昨年度に引き続き実施に困難があったため、渡航・現地調査を取りやめ、図書館や資料館のオンラインサービスの利用と、イタリア在住研究者の協力を得て、文献・資料調査を中心に実施し、パドヴァのピアッツァ・デイ・シニョーリとその周辺の主な建築と都市の形成史を整理した。その後、パドヴァに関する研究に一定の目処がついた令和4年12月頃からは、研究対象をパドヴァから次の対象地であるヴェローナに移し、ヴェネツィアやパドヴァに関する当該年度までの研究と同様の手法を用いて、ピアッツァ・デイ・シニョーリに面するパラッツォ・デル・コムーネの建設(13世紀末)から16世紀後半における改造と、ロッジア・デル・コンシリオ(15世紀後半)の建設経緯に関する文献や資料の収集とその翻訳、データ入力と分析、図面の作成をはじめとする基礎調査に着手した。この件についてはまた資料が不足しており、また情報も未整理で研究の半ばである。したがって、令和5年度以降も継続していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナ・ウィルス感染症流行の影響で、現地調査を中止したことが原因となり研究に遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度に引き続き、ヴェローナの都市形成について国内において資料調査を進める。また、令和5年度には、パドヴァとヴェローナに滞在し、国内で行った基礎調査を基にした現地調査を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナ・ウィルス感染症流行により現地調査を中止したことが次年度使用額が生じた理由である。当該年度に予定していた調査は令和5年度に延期して実施し、その際の旅費や資料購入費に充当させる。
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