2021 Fiscal Year Research-status Report
Progressive Transformation and Sustainability in Architecture of the Iberian Peninsula and the Western Mediterranean during the Middle Ages
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20K04912
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
伊藤 喜彦 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 准教授 (40727187)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | スペイン / 中世 / 建築 / 大聖堂 / 大モスク / イベリア半島 / イスラム / ゴシック |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き、当該年度も新型コロナウィルスの拡大が収束しなかったことにより、予定していた調査研究ができない状況であった。そのような状況の中、イベリア半島中世の大聖堂と大モスクに関する2度の学会発表を行った。 1つは「イベリア半島イスラーム都市のキリスト教化プロセス再考-建築と都市構造の変容パターン-」で第4回西洋中世学会大会ポスター賞オーディエンス賞を受賞した。本報告は研究分担者として参画してきた過年度の科研費「16世紀イスパニア世界における帝国的交通空間と「境界的」美術の形成」(研究代表者:岡田裕成)の成果も含んでいる。共同研究者の皆さまにも改めてお礼申し上げます。もう1つは日本建築学会大会での発表「ポスト・イスラーム都市における大モスク建築の転用・変容・破壊」である。いずれの研究も中世イベリア半島各地でおこったイスラーム都市からキリスト教都市への変容について、大聖堂の建設に着目してその基本事項を比較検証したものである。 このほか、ジョナサン・ブルームの西方イスラーム世界の建築史の最新の研究書について書評を執筆した。 現在、サルデーニャ島の古代末期・初期中世建築とイベリア半島の初期中世建築とのパラレリズムを皮切りに6-10世紀頃の西地中海世界における建築行為の持続性について検証を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
海外調査に行けないため、研究が大幅に遅れている。なお、当該テーマに近い分野では、オンラインを含めて国際学会やシンポジウム等この2年開催されなかったように見受けられる。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は現地調査を実施する予定である。具体的には、8-9月にかけて、サルデーニャ島、イベリア半島、北アフリカ諸国の古代末期・初期中世建築の現地調査、資料収集、現地研究者との意見交換を行う予定である。ただし、新型コロナウィルス感染拡大状況、ウクライナ戦争の余波、その他の海外事情によって予定が大幅に変更される可能性がある。
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Causes of Carryover |
コロナウィルスの感染拡大により調査に行けなかった。次年度8-9月には西地中海世界の古代末期・初期中世建築の現地調査を実施し、初年度と第二年度に実施できなかった研究活動を再開していく。
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