2023 Fiscal Year Annual Research Report
超磁歪素子を用いた精密形状制御を可能とする革新的スマートテンセグリティ構造の開発
Project/Area Number |
20K04929
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Research Institution | Anan National College of Technology |
Principal Investigator |
川畑 成之 阿南工業高等専門学校, 創造技術工学科, 准教授 (70390507)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
槙原 幹十朗 東北大学, 工学研究科, 教授 (60392817)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | テンセグリティ構造 / 超磁歪素子 / 精密形状制御 / モジュール型構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は超磁歪素子を活用したアクチュエータを組み込んだスマートテンセグリティ構造の開発を目的として,実験とシミュレーションの両面からその有効性を検証してきた. 研究機関においてはアクチュエータの開発に注力し,当初は圧縮力-張力変換機構に磁歪素子を組み込むことで張力材の制御による構造の形状制御に取り組んできた.しかしながら張力材制御のみによる形状制御を行うことは,アクチュエータの発生力の不足に加え,超磁歪素子が入手困難になってきているなど開発環境の悪化により研究進捗の低下がみられた.そのような状況下で,研究項目に圧縮材の制御も加えることにより,張力材と圧縮材のハイブリッド制御によるテンセグリティ構造の精密制御を試みる方針に修正した. 延長後の最終年度ではこれまで開発してきた張力材制御ユニットと圧縮材制御ユニットを組み込んだ3本の剛体棒と9本の張力材から構成されるスマートテンセグリティ構造を実験用に製作し,アクチュエータ駆動による形状変化について実験的検証を行った.実験は構造上面の3節点が構成する平面がアクチュエータ動作により変位を生じるかにより評価した.実験結果より圧縮材の制御により1000分の1ミリ単位での変化を生じ,張力材の制御により数ミリの変化を発生させることが可能であった.このことより,本研究課題により開発したスマートテンセグリティ構造を応用することで,様々な条件に対応する形状制御を可能にする構造物を構成できる可能性を見出した.
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