2020 Fiscal Year Research-status Report
浮体型波力発電装置のハイブリッド発電シミュレーションに関する研究
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20K04942
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
今井 康貴 佐賀大学, 海洋エネルギー研究センター, 准教授 (90284231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 修一 佐賀大学, 海洋エネルギー研究センター, 特任教授 (30404205)
石田 茂資 佐賀大学, 海洋エネルギー研究センター, 教授 (30360712)
村上 天元 佐賀大学, 海洋エネルギー研究センター, 准教授 (90611278)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 波力発電 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで申請書らは後ろ曲げダクトブイ波力発電装置の研究を行ってきたが,さらなる性能向上のためには以下の問題を解決する必要がある.①不規則波中における装置の浮体形状最適化が行われていない ②装置の船体形状,タービン,発電機,電力安定化装置(パワーコンディショナ)を含めた最適化がされていない. これら問題を解決するため,本提案では浮体運動およびタービン回転の計算シミュレーションと発電実験装置を連成したハイブリッドシミュレーションシステムを構築する.船体形状,タービン,発電機,パワーコンディショナを組み合わせた発電実験をハイブリッドシミュレータで行い,高効率化をはかることが目的である. 本年度は九州北部沿岸の設置を想定し,振動水柱型波力発電装置のタービンと発電機のサイズを検討した.検討したタービンと発電機の数値シミュレーションモデルを作成した.さらに系統要件を満足するための整流機構のモデルについて検討し,タービンから系統までを一体化した数値モデルを作成し,シミュレーションを実施した. また,振動水柱の数値モデルを作成し,振動水柱の水位変動と空気室圧力の計算結果を文献と比較した.モデル計算結果は半分の周波数帯において文献と合致したが,残り半分の周波数帯についてはまだ改良が必要であった.今後,振動水柱モデルを改良し,精度よく空気室内の水位変動と圧力を求めることが課題である.それが完成した後,振動水柱モデルをタービン・発電機モデルと結合させる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
タービンと発電機の連成シミュレーションは完成した.振動水柱のシミュレーションモデルの精度がまだ低いため,2年目はより高い精度で振動水柱シミュレーションモデルを作成する.
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Strategy for Future Research Activity |
今後計画に基づき以下の項目を進める. 1)振動水柱モデルの水位変動計算と検証:数値モデルの精度を高める. 2)振動水柱モデルと発電機合わせたwave-to-wireシミュレーション:作成した振動水柱モデルと発電機モデルを結合し,九州北部沿岸に設置した場合の wave-to-wire シミュレーションを行う. 3)不規則波中で動力変換効率を最大化するシステム制御方式を検討する.
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Causes of Carryover |
コロナウイルスによる移動制限で出張が無くなったため次年度使用額が生じた. 発生した額は実験機材などの消耗品購入に充てる.
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