2020 Fiscal Year Research-status Report
The Effect of firm's profit maximizing behavior on product loss
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20K04987
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
増田 靖 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (10286643)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 英明 筑波大学, システム情報系(名誉教授), 名誉教授 (30260467)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 経営科学 / 商品ロス / 戦略的顧客 / 価格戦略 / 調達戦略 / ネットワーク均衡 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度、本課題研究の関連研究の一つは大きく進んだ。一方、本課題研究の主題に関することはあまり進まなかった。以下、それぞれについて要約する。
本課題研究の関連研究の一つとして「遅れを伴うサービスシステムの解析」がある。ネットワーク使用者が戦略的に振る舞うときに、ネットワーク内の混雑状況を予測するモデルとして、ワードロップ均衡がよく知られている。文献では、この均衡概念に対して、ネットワークのリンクに容量制約がある場合へも拡張がなされている。また、通常のワードロップ均衡問題はある種の最適化問題に同値変換されることが知られている。この変換された最適化問題は、均衡計算方法として頻繁に使われている。一方、リンク容量制約があるネットワーク問題に関しては、変換された最適化問題の解はワードロップ均衡となるが、その逆は一般には成り立たないことも知られている。文献では、このギャップがなぜ生じるかについて知られていない。本研究では、この問題を理論的に解明している。さらに、変換された最適化問題の解が、あるゲームの均衡と同値であることを示している。当該論文は現在投稿中となっている。
本研究の主題である「企業の利益と商品廃棄量の問題」に関しては、その中間結果を2020年の夏のInternational Conference for Operations Researchで発表する予定であったが、会議がコロナ感染症のために2021年8月に延期になったことに伴い、発表は2021年度にずれ込むことになった。2020年度は小規模な計算実験を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
関連研究である「遅れを伴うサービスシステムの解析」に関する研究については大きく進んだ。一方、本課題研究の主題である「企業の利益と商品廃棄量の問題」に関してはあまり進まなかったので、全体としてはやや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、本課題研究の主題である「企業の利益と商品廃棄量の問題」を中心に研究をすすめたい。具体的には、計算実験を進めたい。また、共同研究者と連携を取りながら、研究を取りまとめる。
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Causes of Carryover |
(理由)本年度に進んだ関連研究は理論研究であり計算実験は必要なかったので、計算機の購入は必要なかった。また、出席予定であった国際会議がコロナ感染症のために次年度に延期となったために、旅費・参加費を使用することがなかった。
(使用計画)2020年度開催予定であった国際学会(International Conference on Operations Research)で研究発表を行う予定である。さらに、2021年度には、本課題の主題研究の計算実験を推し進める。そのため、学会参加費・物品費(計算機購入)に助成金を使用する。
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