2022 Fiscal Year Annual Research Report
The Effect of firm's profit maximizing behavior on product loss
Project/Area Number |
20K04987
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
増田 靖 慶應義塾大学, 理工学部, 名誉教授 (10286643)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 英明 筑波大学, システム情報系(名誉教授), 名誉教授 (30260467)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 経営科学 / 商品ロス / 戦略的顧客 / 価格戦略 / 調達戦略 / ネットワーク均衡 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度においては、「遅れを伴うサービスシステムの解析」の研究と、「飲食業における配送サービスの影響」の研究が進行し、それぞれ本課題研究の関連研究および派生研究となった。 関連研究「遅れを伴うサービスシステムの解析」は、リンクの交通流に容量制約が存在するネットワークにおいて、利用者が利己的な経路選択行動を取る場合に生じる交通流均衡の研究である。リンクに容量制約がないネットワークにおける交通流の予測のモデルとして古くから使用されてきたワードローブ均衡がある。このモデルが使用される理由の一つは、均衡モデルを最適化問題に変換でき、交通流均衡の数値的導出が比較的容易であるからである。このアプローチは、リンクに容量制約がある場合の交通流予測にも拡張されている。拡張されたアプローチでは、制約付き最適化問題が考慮される。この制約付き最適化問題の解が容量制約のあるリンクにおける交通流均衡となるが、逆は一般に成り立たないことが知られている。本研究では、その理由を明らかにし、容量制約のあるリンクにおける交通流均衡を精緻化し、精緻化された均衡概念と前述の制約付き最適化問題の最適性が等価であることを示した。この研究論文は既に採択されている。派生研究「飲食業における配送サービスの影響」では、新型コロナウイルスの影響で増加したフードデリバリーサービスが飲食業に及ぼす影響をゲーム理論を用いて解析した。研究成果は国際学会にて発表された。 補助事業期間全体としては、初めの2年間は主テーマである「企業の利益最大化行動が廃棄商品量に与える影響」に焦点を当て、その成果を国際学会で発表した。最後の1年間では、上記の関連研究および派生研究を実施した。これらの研究により、ゲーム論的な均衡分析を用いて経営および社会問題に対応する具体的な例を示した。この成果は、本研究の意義を明確に示すものとなっている。
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Research Products
(3 results)