2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Driver Monitoring Using Eye-Hand Coordination
Project/Area Number |
20K05015
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
山中 仁寛 甲南大学, 知能情報学部, 准教授 (00404939)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 眼球・頭部協調運動 / ドライバモニタリング |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的を達成するために、仮想運転環境を実現できるシステムの構築を行った。具体的には、自由視状態で運転作業を実施できる実験環境を、VRデバイス、シミュレータ用コクピット、シフター、ハンドルコントローラーを個別に購入し、構築した。また、VRデバイスの使用が不向きな被験者(個人特性によりVR使用による酔いを考慮)を想定し、大型ディスプレイでの実験環境も併せて構築するために32インチ型モニタ3台とそれらを固定するための3画面用水平多関節アームを適用し、VRデバイス上で提示する運転映像ならびに視野計測のための視覚刺激をunityにより作成することで仮想運転実験環境を実現した。一方、仮想運転実験において、被験者のメンタルワークロードのリファレンスとして計測する予定の心電図については、生体電気信号取込解析装置とデータレコーダにより行い、実験における評価指標として用い眼球運動から算出するマイクロサッカードとメンタルワークロードの関係についてまとめ、学会発表と論文発表を行った。 上述の開発した実験環境の妥当性検証を行ったうえで、メンタルワークロードをコントロールした実験を行い、ドライバーのメンタルワークロード推定手法を開発するための仮想運転実験を実施した。その結果、眼球運動と頭部運動の関係からドライバーのメンタルワークロードを推定する手法を提案することができた。この成果は、投稿論文として現在査読を受けている。 なお、コロナ禍の影響により被験者実験が予定通り行えなかったことで、当初の予定通り研究が進まず、達成できなかった項目がある。具体的には、提案手法の妥当性検証にために、より客観的な生体反応の計測と解析が必要であるため、脳波など他の生態計測システムにより追実験が必要と考えるが、それは今後の課題としたい。
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