2022 Fiscal Year Annual Research Report
高サンプリングのボアホール・データを利用した地震動増幅の時空間変動メカニズム解明
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20K05039
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| Research Institution | Railway Technical Research Institute |
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Principal Investigator |
津野 靖士 公益財団法人鉄道総合技術研究所, 鉄道地震工学研究センター, 主任研究員 (50644738)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 浩明 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (00212291)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 高サンプリング / 重錘落下 / 地震 / 地震波速度 / 地震動増幅 / スペクトル比 / 不整形地盤 / 凍結 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
熊本駅の地震観測点において、アレー微動観測および表面波探査、電気探査の物理探査を追加で実施し、観測点周辺の地下構造をより詳細に把握した。観測点周辺の地盤速度構造は万日山の裾野とそのほかのグループに明確に区別できることを確認した。また、連続地震観測点の地中と地表で観測された地震データを利用して、震央方位に対するS波のスペクトル比を算出した。その結果、南～北西から入射する地震動とそれ以外において、5 Hz以上の周波数帯でスペクトル比が異なることを確認した。地震動の正確な予測について、震央方位の考慮の重要性を示した。
北海道北見市において取得された約半年間（2021年11月～2022年3月）の土中温度計および水分計データを利用して、体積含水率や0 ℃線、融解線を算出した。北海道北見市において取得された半年間の地表と地中地震データを利用して、P波およびS波のスペクトル比を算出した。凍結期と通常期において、P波およびS波スペクトル比の周波数10～40 Hzに変化が見られ、凍結期の方がスペクトル比は小さくなることを確認した。凍結地盤に対して、凍結期と通常期に区別して、地震動を評価することが重要であることを示した。
熊本駅観測点の高サンプリングの重錘落下と地震データから求めたP波速度に明らかな差が認められ、地震動の震央方向に対する地震動増幅と推定した不整形地盤との関係性を検討した。その結果、震央方向が異なる地震動が不整形地盤に入射することにより地震動の地表/地中スペクトル比が異なることを明らかにした。北見市での地震データから通常期と凍結期の地表/地中スペクトル比を算出し、通常期の地表/地中スペクトル比は凍結期のそれに比べて20 Hz以上で地震動が増大することを示した。このことは、凍結により表層と基盤のS波速度コントラストが小さくなったあるいは表層と基盤のS波速度が逆転したことが要因である。
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