2023 Fiscal Year Research-status Report
Mechanism of formation of voids by laser
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20K05066
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Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
坂 公恭 愛知工業大学, 総合技術研究所, 教授 (90023267)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 博之 愛知工業大学, 工学部, 教授 (20261034)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | レーザ / ボイド / Si / プラズマ |
Outline of Annual Research Achievements |
透過性赤外線レーザを照射することによりSi内部に発生するボイドの形成機構を解明するため、走査電子顕微鏡、透過電子顕微鏡を駆使して、ボイド周辺の欠陥組織を詳細に観察した。その結果、レーザ焦点部はプラズマ化し、プラズマを構成する電子はボイドより離脱するのに対して、Siの陽電子は、レーザ入射の逆方向に沿って移動したものは電子と再結合して最終的には格子間原子に戻るが、レーザの入射方向に沿って移動したものは急冷されるため電子との再結合は起きず、Siの陽電子のままでとどまる。これをフレンケル対の巨大version(Giant pseudo Frenkel pair:GpFP)と名付けた。この成果は、overviewとして内外に公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
GpFRの存在を発見したことは大きな成果である。これは、当初の計画をはるかに超えたものといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
ボイドの形成機構は解明したが、ボイドの周辺にはSi以外の金属が析出することを発見した。これが外部からの汚染なのか、あるいは内部での核変換かを解明したい。もし後者であれば大発見というべきである。今年度は最終年度に当たるので、これに全力投球する予定である。
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Causes of Carryover |
ボイド形成に関する当初の計画は非常に順調に推移しその成果を論文として公表できた。今年度はボイド周辺に析出する金属の生成機構の解明に集中する。
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