2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K05129
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
才川 清二 富山大学, 学術研究部都市デザイン学系, 教授 (20642226)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ダイカスト / アルミニウム / 鋳造割れ / 軽量化 / Al-Mg-Si合金 / Sr添加 / 共晶微細化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,大学内に既設の350トン型締・超高速射出ダイカスト鋳造機を用いて,今年度(令和2年度)は①最適な超急冷ダイカスト鋳造条件の抽出,次年度(令和3年度)は②強靭部材を具現化する特許材料成分のさらなる改良,そして3年目(令和4年度)は③ダイカスト実部品の試作と実用性調査を行い,強靭なアルミニウム部材をダイカスト成形する製造法を確立する事を当初の計画としていた。 初年度である令和2年度においては,①の研究を進めるにあたり,当初の予定通り断熱射出ス リーブとプランジャチップの導入を行った。ただし,検討の結果,当初の日立製では無く,より耐久性他諸性能に優れ廉価であると判断された久保製作所製を選定して導入までは予定通り行った。 次いで,これらを大学内に既設のダイカストマシンの射出部に取り付けるにあたり,共同研究により同機に現状取り付けられている金型を,取り外してからスリーブとプランジャチップを取り付ける必要があった。しかしながらコロナ禍の影響もあり,令和2年度4月以降から現在に至るまで,鋳造機メーカーや金型製作メーカー技術者の大学への派遣と共同作業(金型取り外しや射出部換装作業などの一連の交換作業)等がままならず,これらが達成できていない。したがって初年度計画の射出部取り付け後の鋳造試験と最適条件の抽出の大部分が未達となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
今年度である令和2年度においては,①の研究を進めるにあたり,当初の予定通り断熱射出ス リーブとプランジャチップの導入を行った。ただし,検討の結果,当初の日立製では無く,より耐久性他諸性能に優れ廉価であると判断された久保製作所製を選定して導入までは予定通り行った。 次いで,これらを大学内に既設のダイカストマシンの射出部に取り付けるにあたり,共同研究により同機に現状取り付けられている金型を,取り外してからスリーブとプランジャチップを取り付ける必要があった。しかしながらコロナ禍の影響もあり,令和2年度4月以降から現在に至るまで,鋳造機メーカーや金型製作メーカー技術者の大学への派遣と共同作業(金型取り外しや射出部換装作業などの一連の鋳造試験実施に向けた一連の準備作業や部品,金型の交換作業)等がままならず,これらが達成できていない。したがって初年度計画の射出部取り付け後の鋳造試験と最適条件の抽出の大部分が未達となった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度(令和3年度)においては,今年度における上述のような遅れを挽回するために,以下の方策を立案し,すでに今年度末より着手中である。これにより次年度(令和3年度)において,今年度の遅れを挽回する予定である。 <挽回策> 1)富山大学以外の利便性の高いダイカスト鋳造用機を使用した鋳造試験の実施も,同時並行で学内ダイカスト機の使用とは別に具体的に検討する。ここに導入した断熱スリーブチップを持ち込み,研究加速することも視野に入れ検討する。 2)当初計画の3年目(実部品試作の実用性評価)の評価をも,2年目から織り込める金型を探索・検討し,これを今年度行うダイカスト鋳造試験(学内既設機および学外機)において,導入した断熱射出スリーブ・チップ部品と共に持ち込み,鋳造試験と評価を加速させる。
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