2022 Fiscal Year Research-status Report
Fabrication of magnesium/calcium phosphate lamellar composite
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20K05132
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
池尾 直子 神戸大学, 工学研究科, 助教 (80647644)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 生体内分解性コンポジット |
Outline of Annual Research Achievements |
生体内分解性および優れた生体適合性のみならず、生体組織類似の異方性構造を有し、生体組織と高い親和性を発揮しうるマグネシウム/リン酸カルシウム複合材の創製を目指し、本研究ではマグネシウム/リン酸カルシウム積層複合材の創製およびその機能制御を試みる。 本年度は、マグネシウム/ハイドロキシアパタイト積層複合材を作製し、詳細な微細組織観察を試みた。 湿式法を通じて得られたハイドロキシアパタイトを被覆したマグネシウム材の熱間接合において本複合材の母材の結晶粒径は、圧下率の上昇および強化材であるハイドロキシアパタイトの体積率にともない単調に増加した。また、強化材であるハイドロキシアパタイトの体積率の上昇にともない、底面集合組織は弱化する傾向が認められた。 ただし、その結晶粒径と複合材の底面集合組織の変化量は比較的小さく、複合化およびハイドロキシアパタイトの体積率に依存した強度の上昇は、リン酸カルシウムの存在によるものが大きいと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
産後休暇および育児休暇の取得のため、当初計画したうち微細組織観察は達成できたものの、ひずみ分布の評価に遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、複合化におけるひずみ分布の解析を行い、微細組織と複合化手法の関係の解明を試みる。 うまくいかない場合には、界面における微細組織のさらに詳細な解析を行い、リン酸カルシウム層とマグネシウム層間での相互作用について検討する。
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Causes of Carryover |
今年度、出産および育児にともない4月から9月まで休業せざるを得ず当初計画した通りに研究が進められなかった。このため次年度に、当初計画したうちの残りの研究項目を実施することとなった。
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